豊年祭(プイ)
/
0 コメント
いよいよ27日・28日は豊年祭です。
27日は各御嶽の氏子が集まり、豊年の御礼と
来年の豊作を祈願する
“オンプイ”
28日は神司、公民館執行部が「世願い」を行なう
“トゥヌイプイ”です。
神司、公民館執行部及び有志は、豊年祭の道歌を
謡い、神々に感謝の意を表します。
「豊年祭の道歌」は、西塘様が作り皆に指導したと
伝えられています。また、歌詞は口承による伝承につき、
個人により若干異なっている点について、古くから謡い
継がれてきたことを実感させます。
「豊年祭の道歌」
1 たいら どどろしぬ※1
みゆとぅひじゃーぬ※2 うてぃみじ
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
ハリ うりたゆるまぎる
いるどぅまさる ハーリーヌ
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
2 あさとはちまんぬ
まつだぎょる※3 ぐしく
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
ハリ うりまきゅる ぐとぅに
ばんぞ まかしたぼり
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
3 いんくくじ うじょうぬ
うにぶときまいや※4
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
ハリ ばんぞ ゆくしすや
みはてぃ うどぅしたぼり
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
4 まちゅぎたる きゆぬひ
にがゆたる くがにひ
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
ハリ きゆの ゆかるひに
はじりあぎしたぼり
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
5 うむたこと かなしょうり
にごたすに すなしょうーり
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
はり かずいちくさらん
はまぬ まさご※5 ハーリーヌ
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
6 ○○うたきぬ※6
かみがなしまいや
ヒーヤ シューラ ジャンナーヨ
はり ばんくくるあらぬ
きむくくる あらぬ
うまもりしたぼーり
うゆるしたぼり
● NPOたきどぅん発行/『竹富島古謡集…
坊主墓
私たちNPOたきどぅんの活動において重要なミッションである“遺産の保護”は多岐にわたります。
文化の継承はもちろんのこと、亜熱帯特有の植物の繁殖から遺跡を守ることも重要です。
今回は遺跡のひとつである「坊主墓」周辺の除草作業を行ないました。
「坊主墓」
島北部を南北に縦断するミシャシ道と東桟橋→カイジ浜間の外周道路の交差点から15mほど西へ向かった北側の茂みの中にあります。
NPOでは半年に1回、定期的に除草作業を行なっています。
この「坊主墓」は、お坊様が島に来るのが珍しかった時代、石垣島からお坊様が焼香に来ていたことに由来するそうです。
さらに、伝承によると西塘様の妾の墓とも母の墓とも云われています。
それは…
1 墓の外枠は野面積みではなく切り石を使用している。
2 外枠の切石の質が他の墓と異なる
3 墓中央部に丸い造作物が安置されている。
正面より撮影(北向)
坊主墓について以下のような記述があります。
~およそ20年前、知人が沖縄本島から私を訪ねて来た。
その女性が言うには、八重山にある尚真王の妻の墓が草に覆われているので清掃をして欲しいと夢の中で頼まれた。
それで、八重山に来たが、墓は見つからず途方に暮れている。墓探しに協力していただきたいとの依頼であった。
私は、尚真王は赤蜂(オヤケアカハチ)の敵であり、八重山に尚真王の奥方の墓があるとは考えられない。
また、そのような話は聞いたこともないと丁重にお断りをした。
それから4年後、私は史蹟名勝担当主事として、県教育庁文化課に勤務した。
そのとき、西塘についての不思議なことを語る人物に出会った。
その人が言うには、西塘は実は竹富島の人ではなく、粟国島出身の母親の子であった。
彼女は、首里城勤めのグスクンチュ(城人)であったが、尚真王の子を身ごもったので島流しになり、竹富島にたどり着いて西塘を産んだと言うことであった。
《中略》
その墓は、八重山産の粟石の布石を積み上げた個人墓であり、西塘の墓とされる西塘御嶽の本体部分と同じ石材、同じ造りであった。
しかも注目すべきは墓石の中央に球形の石が置かれていることであった。~
(寄稿「西塘と尚真王」玉城憲文氏(玉津博克氏の体験談)/全国竹富島文化協会編『星砂の島第6号』特集…
豊年祭(プイ)
西塘ばんはじり(西塘大祭)が終わると、
10日後には豊年祭が行なわれます。
豊年祭のことを竹富島においては“プイ”と呼びます。
呼称は八重山の各地域によって異なりますが、
一年間でもっとも喜びに満ち溢れた祭りであることは
地域を問わず同じであったことでしょう。
故…
新交通システム導入に向けての交通実験 (夏季)
今年2月に実施をした『交通システム実験』を、
竹富島交通のご協力を受け、7月10日(火)に再度行ないます。
この実験の目的は、現在利用されている巡回バスを集落内
に入れず、集落外を周回する環状線(がんじゅ道)上にて運行
することにより、集落内の白砂の道を保護し、景観を保全するものです。
現在、島内には
56台の乗用車
75台の貨物車
23台のマイクロバス
(2007年5月 竹富公民館調べ)
が登録されています。
自家用車は原則的に最寄りのがんじゅ道を利用するよう
取り決められていますが、観光バス並びに巡回バスおいては
取り決めの対象外となってしまい、ある程度の規制が必要では
との議論がなされてきました。
今回も冬期と同様(2月25日ブログをご参照下さい。)に実験の
対象者は観光客になりますが、結果によっては、現在の巡回バスと
の併用も含めて検討されるのではないでしょうか。
明日“てぇどぅん かりゆし館”にて『実験中』の看板を
ご覧になりましたら、是非ご協力をお願いいたします!
…
懇親会は星空の下で
今回、「インタビュー訪問」で来島されたのは、
・「NPOひろしまね」の理事長 安藤周治氏
・ フィリップモリスジャパン 水越 徹氏
・「NPO市民社会創造ファンド」 坂本憲治氏
の御三方。
是非みなさんに竹富島の星空を楽しんでいただきたく、
夕食後、アサイヤ(阿佐伊屋)にお招きし、
NPOたきどぅんの理事・職員との懇親会を開きました。
庭に設けた食卓にはずらりと島の料理が並びました。
そのなかには種子取祭で出される
例のイーヤチ、ニンニク、タコの3点セットもあり、
種子取祭への関心を誘っていました。
星空の下、島料理に舌鼓を打ち、…
収穫の季節!
八重山地域では粟の収穫を終え、
これから稲の収穫時季を迎えます。
旧暦6月になると各地で豊年祭がありますが、
竹富島では7月27日がオンプイ(御嶽で行われる豊年祭)、
28日がトゥヌイプイ(トゥヌイムトゥで行われる豊年祭)の
日程で執り行われます。
さて、フィリップモリスジャパン(以下、PMJ)から助成を受けて
展開中の事業「『どぅゆくい観光』による文化遺産の掘り起こし」も、
助成期間の終了に向けてラストスパート。
いよいよ収穫の時季を迎えようとしています。
それに先立って、7月6日の午後、PMJから3名の方が
「インタビュー訪問」で来島されました。
これは「これまでの活動全体をより深く理解し」、
「今後の展開予定の確認」をするための訪問です。
これまでの活動実績(収穫物)として、
わたしたちは次の6つの項目を立て、
その内容について具体的に報告しました。
・「素足で感じる竹富島」ツアーの定着と参加者の増加
・新ツアープログラムの企画・試行
・ガイド養成講座「島立て学校」の企画・運営
・空き屋敷の整備と活用
・新たきどぅんマップの作成
・新交通システム導入に伴う交通実験
これらの項目はそれぞれが独立したものでなく、
相互に関連しながら、島づくりに大きく波及したことが確認できました。
助成期間の終了後には、あらためて収穫祭ができるよう、
事業の追い上げに努める次第です。
…
第16回島立て学校
7月3日に第16回島立て学校を竹富町の指定文化財である
“旧与那国家住宅”にて開催いたしました。
今回の講師は文化財建造物修理主任技術者の村田信夫氏
村田氏は滋賀県出身。奈良や京都のみならず諸外国の建築物修
復に携わり、今回の旧与那国家住宅の修復において、総合責任者
を務められました。
今回のテーマは
「旧与那国家住宅フーヤ(主屋)に学ぶ」
現在の生活に重要なテーマである“エコロジー”を
旧与那国家住宅を通じて解説していただきました。
例えば:エコ・省エネ住宅
畳の下のタイフンター(竹を編み固定させ、畳を上に敷く)
は通気性を高め、風通しを良くします。さらに瓦屋根は水を
吸収し、熱を放出する特性があるため、コンクリート屋根に
比べると格段に涼しい構造になっています。
例えば:リサイクル・循環型住宅
竹富島では材木を確保するには西表島まで船で行き、
伐採して運んでこなければなりませんでした。そのため、
古材を何度も活用します。
今回は、旧与那国家の柱に書かれている文字を通じて
リサイクルについて解説してくれました。
参加者は島の先人が残してくれた“知恵”を村田氏の解説を通じて、
熱心に聞き入っていました。
…
第16回島だて学校のご案内
○「旧与那国家住宅フーヤ(主屋)に学ぶ」村田信夫
大正2年に建てられた旧与那国家住宅フーヤ(竹富町指定文化財)は、
竹富島の伝統的な民家の形式、フーヤを中心にして、トーラ(炊事棟)、ジージョン、豚小屋をそのまま残し、昔の生活をうかがい知ることができます。
フーヤは、2003年から3年の年月をかけ、文化庁の補助事業で解体修復されました。また、屋敷を取り囲む石垣の修復は、NPOたきどぅんが国交省の助成を受けて行なわれました。
この修復では、建造物の継承のみならず、島の大工さんを中心に多くの島民が参加し、島の先輩から家を建てるために必要な技術を継承をすることもできた一大プロジェクトとなりました。
このような経緯で、2006年3月9日に落成した「旧与那国家住宅」を、
1、エコ・省エネ住宅
2、リサイクル・循環型住宅
3、うつぐみの心によってできた住宅
という切り口で、この度、修復事業の監督である村田信夫氏からお話を伺うことができます。
旧与那国家住宅に抱かれ、臨場感あふれるお話が聞けることでしょう。
皆様のご参加をお待ちしております!
-…
海の主(インヌシュー オーシ)
海の神に対するお供え
島外でお亡くなりになられた方の位牌(祖霊)、遺骨、死体などを島にお招きする際は、必ず海の神にお供えをする風習があります。
この行事は、海の神に対する死霊の運賃支払であり、また報恩でもあると伝えられています。
また、数ある祈願のなかで、最も厳しい行事とされていて、
過去にはやり直しを何回も行なった。いうこともありました。
供物は八重山の地域によって異なりますが、竹富島では煮餅、和紙に包んだ粟、反物に似せた和紙(反物の代物)、古い釘などを供え、無事に祈願が終了した際は、供物は海に投げ入れ、海の神に感謝します。
…
『素足で感じる竹富島』ツアー新ルートの開発について
この度はフリップモリスジャパンの助成を受け、
現在ご好評いただいている『素足で感じる竹富島』
ツアーの新ルートの開発を行ないました。
参加された方は、日本民家再生リサイクル協会の方々。
モニターを快く引き受けていただきました。
今回のルートは、東パイサージ御嶽から始まり、
伝統的家屋見学からスタートです。
全くの偶然ですが、参加者の要望と見事に合致しました。
特定非営利活動法人日本民家再生リサイクル協会HP
(http://www.minka.gr.jp/)
町指定文化財の伝統的家屋 前與那國家
ンブフル丘
人頭税廃止記念碑の前で。
小山家
花城家前のタイショーカー
高嶺家
喜宝院蒐集館
いつもの素足コースよりも歩く距離はありますが、見所が盛りだくさんです。
新ルートも乞うご期待下さい!…