『八重山毎日新聞』2007.6.29 掲載記事
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竹富で海洋環境教室
ヘリ見学に目を輝かす(竹富通信員)
「海洋環境保全推進月間」の一環で25日、竹富小中学校体育館で、海洋環境教室が開かれた。石垣航空基地の川畑和人次長や職員、海上保安協会の女性部員5人が参加して開催した。
同教室では立岡飛行長が「みんなの海を美しく、夏の海遊びを楽しく」として講話、女性部の辻野ヒロ子さんが紙芝居「うみがめマーリンの大冒険」の読み聞かせを行い、児童たちは目を輝かせて見入っていた。
また中学生も参加してヘリ「ほしずな1号」の見学説明会もあり、急患輸送に活躍しているヘリとあって、子どもたちは興味津々。コックピットに乗せてもらい、着水事に自動的にふくらむフロートの仕組みなどにも関心を示していた。
その中で友利翼くん(小5)は、「自分はお母さんがこのヘリコプターで運ばれ、八重山病院で生まれた。それで名前は翼と付けたそうです。将来はかっこいい海上保安官になりたい」と感謝していた。
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『八重山毎日新聞』2007.6.29 掲載記事
竹富 環境省ビジターセンター
住民、観光客詰めかけ開館3周年を祝う(竹富通信員)
環境省ビジターセンターゆがふ館の開館3周年記念行事が23日夜、同館で開催された。
これはビジターセンター運営協議会の環境省とNPOたきどぅんの共催で、島民や観光客多数が参加した。
幕開けは最近各種の催しに引っ張りだこの婦人コーラス(島村公子代表)が、学校唱歌から沖縄民謡までの幅広いレパートリーの中から6曲を披露し、大きな拍手を受けていた。
その後はゆがふ館スタッフが館内を案内、シアターに移動した後は環境省の久保井喬自然保護官が「地球環境の悪化が指摘されて久しい。夏至の日から1週間は、午後8時から2時間は消灯して省エネに努めよう」と協力を求めた。
今年は竹富島の町並みが県で第1号の保存地区に選定されて20年の節目を迎える。このため20年前に製作された「竹富島の民家と集落」を映写、今も変わらない風景、この20年間に亡くなった人の顔が見えると住民は画面を指さし、懐かしがっていた。
このあと上勢頭芳徳蒐集館館長が「わかるかな?まちなみクイズ」と、竹富島にかかわる「24」というさまざまな数字を挙げて解説した。
会場には視察に訪れた日本民家再生リサイクル協会会員8人をはじめ観光客が参加して、短い夏の夜の2時間を楽しんでいた。
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雑誌『クロワッサン』2007年7月10日発行
雑誌『クロワッサン』(マガジンハウス)第31巻第13号で、
フードジャーナリスト、エッセイストとして知られる、
向笠千恵子氏がCD『竹富の風』を推薦しています(127頁)。
音楽と食を結びつけながらすすむエッセイのなかで、
アジアにおける食の伝播に心をはせながら、
『竹富の風』(NPOたきどぅん制作、2500円)を紹介しています。
このほかに次の2枚のCDが紹介されています。
●ラヴィ・シャンカール『チャント・オブ・インディア』
●原みどり『恋☆さざなみ慕情』
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『Coralway No.111』2007年7・8月真南風号
『Coralway No.111』は、JTA創立40周年を記念したもの。
巻頭には、JTAの40年の歩みが、コンパクトにまとまっています。
本誌は特集のほか、いくつかの連載記事やエッセイに、
写真をふんだんに取り入れた構成が特色になっています。
「おいしいお土産」は人気コーナーのひとつ。
文は飯田辰彦氏、写真は島袋浩氏によります。
その第4回では、「竹富島醤油」が採りあげられ、
仲筋集落の狩俣正三郎・ハツ夫妻が紹介されています(47頁)。
尚、この号は7月1日から8月31日までJTAの機内に搭載されます。
お楽しみに。
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『八重山毎日新聞』2007.6.29掲載
飯田泰彦「書評 増田昭子著『雑穀を旅する ―スローフードの原点―』」
昨年末、県内離島の特産品を一堂に会して紹介する「離島フェア」で、竹富島産商品の展示・即売を、「NPOたきどぅん」の活動の一環として行なった。会場を見渡したとき、穀物の人気が一際目立っていた。
波照間島の「もちきび」や「崎原さん家の原始米」(西表島)の「黒紫米」「もち米」も大人気であった。特に、渡嘉敷島のモチキビは、開場とともに行列ができるほどの、にぎわいをみせた。このように穀物が注目される背景には、ここ数年の健康食ブームが考えられる。特に沖縄の食材は健康食として高評を得ている。
6月1日、吉川弘文館の「歴史文化ライブラリー」のシリーズとして刊行された、増田昭子著『雑穀を旅する』も、サブタイトルに「スローフードの原点」と掲げてあるので、そのブームの一端を担った出版ともいえるだろう。
ここで、本のタイトルに用いられている、「雑穀」という言葉にも触れておかなければならない。本土でいう「雑穀」は、稲に対して粟や黍、稗などをまとめていうときの言葉である。そこには歴史的に差別の意味合いも読み取ることができる。しかし、八重山の歌謡で「稲粟の稔り」とうたわれたとき、そこに稲と粟との優劣関係はみられない。このように、本書では稲以外の穀物やマメ類、イモ類まで含めたものを、「五穀」・「スクルムヌ」(作物)と呼んで総称し、「雑穀」という言葉を広くとらえていることを前提としている。
そして増田氏は、雑穀または畑作物を「植物学的な把握ではなく、人の暮らしも含めた文化、いわば、文化複合を解明する絶好の具体物」として、その意味を問い続けている。本書が最近の健康食ブームの潮流にありながら、一味ちがった趣を呈しているのは、著者のご専門である民俗学の立場から、雑穀について考察し、その多様な価値観を開示したことによる。
増田氏は2001年に『雑穀の社会史』という学術書を著しているが、本書はその続編といってよい。その内容は「広く米食習慣が普及するなかで、雑穀をどのように栽培し、食し、大切にしてきたか」をわかりやすく物語る。
『雑穀を旅する』には古今東西の雑穀に関する話が披瀝されるが、冒頭では黒島のあちこちの家庭に貼られてある、「まごわやさしい」の標語を話題にして、わたしたちを「雑穀の旅」に誘う。
「まごわやさしい」とは、食材の頭文字をとったもので、「ま」はマメ類、「ご」はゴマ、「わ」はワカメで海藻類、「や」は野菜、「さ」は魚、し」はシイタケでキノコ類、「い」はイモ類を意味している。このようにこの標語は沖縄の伝統的な食材を示していて楽しい。
この標語に、粟や黍・麦・モロコシなどが入っていないことについて、増田氏はこれらが一般に市販されてなく、入手するのが困難であることを、理由のひとつとしている。そのうえ穀物の種子の継承はかんたんでない。
このことについては第四章「雑穀の種子を守る」の章に詳しい。字宮良にお住まいの小濱勝義氏は黍の在来品種を保存しているが、平成十八年に竹富島の内盛正玄氏から粟の種子を譲り受けている。同じく竹富島の内盛勇氏からも、黍の一種である、ウズラシンという八重山在来品種を譲り受け、種子採り用に種蒔きをするという。これらは八重山地域における種子の継承についての一事例であるが、全国には小浜氏のように雑穀の種子を地道に継承している方が各地にいることも本書によって知ることができた。
本書で増田氏は竹富島を「ムヌダニの島」と称して、旧暦八月八日に執り行われる、祭祀「ユーンカイ」(世迎え)を紹介している。ユーンカイは、五穀ムヌダニを携えたハヤマワリ・ハイタチの神が、それらを八重山の島々に分配するという、伝説と強く結びついている。内盛正玄氏、内盛勇氏といった竹富島の方々が、現代においても、種子配りの役割を果たしているのは、神話の再現のようで心がひかれる。
種子を守ってこられた人の努力や、現代医学・栄養学の着実な成果が、最近の雑穀食ブームを生みだしてきたことが、本書からうかがえる。それは増田氏の研究の道程とも重なりあうことだろう。「あとがき」に「昭和五十年ごろから東京都檜原村で始めた私の雑穀の旅」というフレーズを見つけた。「雑穀を旅する」とは、豊かな食文化を育んだ、雑穀に注目しながら全国各地を訪ね歩いた、増田氏の長年の調査研究を重ねて読み取ることもできる。
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ふるさと探訪ツアー
6月30日から7月1日まで、東京、沖縄、石垣竹富郷友会及び竹富公民館
主催による『ふるさと探訪』ツアーご参加の方々が島を訪れます。
この企画は、沖縄竹富郷友会が企画し、竹富出身者2世・3世に古里の歴史、文化を伝えるためのみならず、各郷友会同士も親睦を深め、郷友意識を高
めていこうというものです。
ご来島される各郷友会の方々は
東京 …
八重山毎日新聞 2007.6.27掲載記事
大山剛「うつぐみ大交流会」
ふるさとは一体如何なるものであろうか。あるものの本によれば、自分が生まれた土地。かつて住んだことのある土地。また馴染み深い土地とあった。
人はそれぞれに「ふるさと」を持っているのだが、古里への想いは千差万別であろう。しかし、ふるさとには森羅万象をも超越した包容力と癒やしがあり、不思議な共同体力がある。その不思議な力がエネルギーとなって古里を後にして、他の地域へ移り住んでる人々にも生きる力の恩恵を授けている。
ところで、生活基盤に乏しい竹富では、戦前戦後を通して、食糧難と現金収入の皆無から豊かな生活を夢見て多くの人々が、東京・沖縄・石垣へと島を後に出稼ぎ移住をした。ランプ生活での島から、文明の電灯の光は島の暮らしとは違う豊かな生活への第一歩だったのに違いない。
しかし、古里をはなれて都会の中で暮らしていても、共同体的社会ではぐくまれた島の人々にとっては、心の触れあいや支えの一服の清涼剤がほしかったに違いない。少人数での「もやい」や「趣味」の始まりの輪が次第に広がり、郷友会を結成し、早や60年余を経過した。今や、会員の固い団結を誇り、一見華々しく映る郷友会だが、悩みもある。
郷友会とは「ある地域から他地域へ移住した人たちが、それぞれの出身別に寄り合って結成した組織」であるとのことである。郷友会員一世に当てはまるが、若い二世・三世は移住はしていない。だから親島との結び付きが弱く、郷友会活動になじめない人たちが多く、先輩たちには、なじませる苦労がある。
そこで二世・三世に「ふるさと」の文化と歴史を知ってもらいたいとの願いから、東京・沖縄・石垣の郷友会と公民館が結束して300人の大交流会を開催することにした。多くの会員の参加を希望いたします。申し込みは去る6月16日(土)の八重山毎日新聞の広告欄を参照して下さい。
ふるさとの歌
兎(ウシャ)ぎ追(ウ)いたる あのムーイ
小魚(イジョー)つるたる タッシぬピー
夢(イミ)や今(ナマン)ん みらーりってぃー
忘(バッ)きらるぬ ばやテードゥン
■ と き 6月30日(土)
午前10時15分=フェリー飛龍にて来られる沖縄会員(80人)迎え
午後4時から=「ぶなる会」による古風形式でのイイヤチナリ
午後6時30分=大交流会(約300人)
■ ところ 竹富島コンドイビーチ
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雨でも楽しめる竹富島
雑誌『sol-fa 夏号 2007』(昭文社・2007年7月15日発行)の
特集「この夏ははじめてのひとり旅へ」で、
石垣島、波照間島とともに、竹富島がとりあげられています(40頁)。
エッセイ風の文章がわたしたちを心地よく竹富島へ誘います。
「晴れていたほうが楽しめることの多い沖縄の島々のなかで、ここは日がささなくてもしっとりとした風情が魅力的」とあります。
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竹富島、夏の一日
つくる人と食べる人をつなぐ、くらしの食マガジン『沖縄市場』(光文堂印刷・6月25日発行)。
その18号の特集は「夏の一日」。
36頁から4頁にわたり、竹富島の夏の一日が時間経過にしたがいながら、
紹介されています。
写真の数々は、早朝の掃除から、民家の工夫、風に揺れる織物、落ちゆく夕陽などなど。
日頃親しい島の風景がスナップ風にまとめられています。
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海の主(インヌシュー オーシ)
海の神に対するお供え
島外でお亡くなりになられた方の位牌(祖霊)、遺骨、死体などを島にお招きする際は、必ず海の神にお供えをする風習があります。
この行事は、海の神に対する死霊の運賃支払であり、また報恩でもあると伝えられています。
また、数ある祈願のなかで、最も厳しい行事とされていて、
過去にはやり直しを何回も行なった。いうこともありました。
供物は八重山の地域によって異なりますが、竹富島では煮餅、和紙に包んだ粟、反物に似せた和紙(反物の代物)、古い釘などを供え、無事に祈願が終了した際は、供物は海に投げ入れ、海の神に感謝します。
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