「おばあちゃんのお手玉をお土産に。」~その1
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始まりは・・・
「これおばあちゃんが作ったんだけど、
たくさんあるから、何かこれでできないかなー?」と、
かりゆし館のカウンターにやってきたのは
島で飲食店を営むとみえさん。
その手には、ふろしき包みが大事そうに抱えられていました。
広げてみると中には・・・
色とりどりのお手玉が入っていました。
とみえさんのおばあちゃんは、
今年「まんだらー祝い」を迎えたトヨおばあちゃん。
現在97歳です!
昔から手先を動かすのがだいすきだったというトヨおばあちゃんは、
97歳になった今も、毎日何か手を動かしていないと・・・と、
お手玉を作り始めたそうです。
使わなくなった風呂敷や洋服の端切れなどで作られたお手玉の中には、
しんしん玉や、古くなってしまった黒紫米が入っているとのこと。
ちょっと遊んでみると、「チャッチャッ」「シャッシャッ」と
乾いた良い音がしてきます。
とみえさんは、おばあちゃんが毎日毎日作りためたお手玉を、どうにか販売できないかな?どこか必要としてくれるところがあれば、おばあちゃんもはり合いが出るのになぁ・・・。
と思い、私たちのところへ持ってきたのでした。
つづく
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28日 庭の日
昨日28日は庭(にわ)の日と称して、竹富島手作り展を行いました。
非常に暑い一日でしたが、夏休みということもあり子供たちが遊びにきてくれました。
そして、夏休みの宿題をワークショップを利用して仕上げていました。
体験することによって、島の特産を知ることもできますし、自分で作り上げる楽しさと苦労感じることができます。
ぜひ、この夏を忘れないで
そして、大人の方々も暑い中集中して手を動かしているようでした。
今回は、販売よりもワークショップが盛んでした。
このようにして、手わざが広がっていくと幸いです。
また、手を動かすことが苦手な方も、購入も可能ですので是非、竹富島の手づくりを見にいらしてください。
次回も予定しております。詳細が決まりましたらお知らせいたします。
この場をかりまして、出展者、ご参加の皆様、暑い中ありがとうございました!
(NPOスタッフ一同)
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第20回島立て学校 (夏休み特別編)
昨晩は、まちなみ館において、
インタープリター養成講座
「第20回島立て学校」(夏休み特別編)
を開校しました!
今回のテーマは
「竹富島と星にまつわるはなし」と題し、
7月22日に起こる皆既日食のことなど、
“旬”の天体にまつわる話、星見石をはじめとする
竹富島と星にまつわる話を、
国立天文台石垣島天文台副所長の宮地竹史さんが、
とてもわかりやすく話をしてくれました。
そして、喜宝院の上勢頭同子さんからは、
竹富島に伝わる古謡「むりか星ゆんた」を教えていただき、
みんなで謡いました。
今回は夏休み特別編のため、竹富小中学校の児童生徒たちや、
ご宿泊の方など、大勢のみなさんにご参加いただきました。
まちなみ館での講座のあとは、実際に星を見てみます。
みんなで、なごみの塔がそびえる赤山公園に足を運び、
宮地竹史さんによるミニ星座講座です。
天の川やさそり座、木星など・・・
参加者の皆さんは、
竹富島の満天の星空を満喫していました。
(た)
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7/18付八重山毎日新聞社説
7月18日の八重山毎日新聞の社説には、
去る6月28日に国立劇場おきなわにて上演された
「竹富島の種子取祭・玻座間村の芸能」について
の論評が掲載されています。
まさに“的を得た”内容で、竹富島における
種子取祭のあり方について述べられています。
昭和51年の東京国立劇場における
「竹富島の種子取祭」は、現在とは異なり東京へ
赴く事の大変だった時代、奉納芸能を初めて島外にて
行うことの喧々諤々の論議、そして公演の大成功と同時に
出演者、観客ともども多くの人々の心を掴んだこと。
今だに東京の国立劇場公演は、多くの島民に語り継がれています。
今回の国立劇場おきなわでの公演は、東京公演ほどの
大きな衝撃はないとは思われますが、出演された方々は、
所用で公演に出演できなかった方々の想いを背負って立ち、
“島を代表して舞台に立った”
という大きな誇りを授かったに違いありません。
(た)
地に足の着いた継承
― 国立劇場おきなわで竹富島の種子取祭 ―
五穀豊穣を祈る竹富島の祭
去る6月28日(日)に、国立劇場おきなわ大ホールで、
民俗芸能公演「竹富島の種子取祭 玻座間村の芸能」が
上演され、多くの観客に感動を与えたことは、本紙7月5日
の「勇壮な舞台公演で観客魅了」で読報の通りだ。
これまで、国立劇場で行われた八重山関係の民俗芸能公演
は、2004年11月の「石垣市登野城の芸能」、2007年2月の
「与那国島の祭事の芸能」、2008年5月の「小浜島の芸能」が
あり、いずれも内容、観客数とも充実した公演であった。
今回の国立劇場おきなわ公演は、玻座間村民俗芸能保存会の
あいのた会、いんのた会が出演し、第1部「庭の芸能」、第2部
「舞台の芸能」、第3部「世乞い」の三部構成で演じられた。
主な演目は、棒、「ジッチュ」「馬乗者」などの庭の芸能、
狂言「ホンジャー」「鍛冶工」、舞踊「しきた盆」「安里屋」
「故蝶の舞」などの舞台芸能および「道歌、巻歌、ガーリ」
など17演目である。幕間には、竹富島出身で沖縄国際大学の
狩俣恵一教授による軽妙洒脱(しゃだつ)な解説が観客を沸かせた。
2日間にわたって70あまりの演目を演じる本場の種子取祭には
及ぶべくもないが、沖縄本島ではなかなか観ることのできない躍動感
溢れた素朴な芸能の数々に盛んな拍手が送られ、八重山芸能の奥深さ
を強く印象づけた。
竹富島の種子取祭は旧暦9月か10月の甲申(きのえさる)の日から
甲午(きのえうま)の日まで10日間の行われる島最大の祭事である。
本来、神々への畏敬の念、今年の五穀豊饒に感謝し、来夏世
(くなつゆ)の稔りを祈願することが祭りの大きな意義であるため、
祭事の一部とはいえ、島外でしかも劇場の舞台上で演じることに
大きなためらいがあったことを、公演パンフレット解説の中で
狩俣教授が率直に述べておられる。
島の外で公演することの意義
島々村々の祭りや芸能を観るために、関心のある全ての人々が
現地へおもむくことは不可能である。沖縄本島や東京など島外に
住む数多くの出身者、愛好者、研究者にとって島の土や潮の香り、
そよぐ風を運んでくれる芸能がどれほど喜びをもたらすことか、
会場の生き生きとした雰囲気が伝えてくれた。
地に足着いた継承を
竹富島の種子取祭は、1976年6月に東京の国立劇場小ホールで
上演され大きな反響を呼び、翌77年には国指定重要無形民俗文化財
に指定され今日に至っている。
人口350人余の小さな島で、これほどスケールが大きく質の高い
伝統芸能が育まれ継承されていることは誠に不思議であるし、
驚嘆すべきことである。
踊り手や地方(じかた)の技量の高さ、演目の内容の濃さに、
感銘を受けたとの声が多く寄せられたのも当然のことであろう。
関係者の熱意ある取り組みに敬意を表するとともに、今後とも
地に足の着いた継承に努力していただきたい。
竹富島は、県内有数の観光地であり、600年の伝統を誇る
種子取祭も、観光資源として巧みに活用している。そのことは
決して悪いことではなく、むしろ意識的に観光資源としても
伝統行事を活用しつつ、しっかりと伝承して島の活性化につなげて
いけば良いのではないか。八重山の他の地域に加え、沖縄本島
の芸能や本土系列の芸能を弾力的に取り入れながら長い間受け継が
れてきた種子取祭である。
無論、私たちの先達が人頭税の苦難の歴史の中で、神々への畏敬
の念を抱き、五穀の豊穣と世果報の到来を切に願って歌や踊りを
捧げてきた精神を忘れてはいけない。種子取祭が、今後も伝統を
守るかたくなさを失わず、かつ時代に応じた柔軟さをあわせ持つ
祭事として継承されることを期待する。
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28日は庭の日
竹富島の手わざに触れ、体験できる一日を開催いたします。
この日、竹富島産の織物や民具 草玩具 焼き物が一同に揃います。
“昔からの手わざ”と“新しい手わざ”による素敵な作品に会いに来ませんか?
28日=ニワの日として、竹富島ゆがふ館 前庭にてお待ちしております。
~詳 細~
日 時:7月28日(火) 午前10時~午後4時
場 所:竹富島ゆがふ館前庭(雨天時 ゆがふ館内)
出展者:竹富町織物事業協同組合・・・機織り体験
五香屋・・・陶シーサーづくり、線彫り絵付け体験
民具づくり教室・・・ワラの馬づくり、月桃の円座づくり体験
内盛良枝・・・ンマーニのバッタ(草玩具)
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公園管理団体指定にあたっての勉強会
昨晩(14日)、竹富島ゆがふ館において
環境省那覇自然環境事務所長 奥田直久氏
環境省石垣自然保護官事務所自然保護官 田村努氏
をお招きし、NPOたきどぅん理事及び職員による
環境省公園管理団体指定あたっての勉強会を開催しました。
国立公園には
・人の行為を規制する
・人の行為を利用して楽しむ
という二つの目的があります。
西表石垣国立公園においては、西表島の特別地域は前者、
竹富島の普通地域は後者に該当します。
竹富島は、大自然がはぐくんだ文化景観という点で島内全域
が国立公園(西桟橋から島南部キダール付近の西側海岸線は
特別地域第2種)に指定されています。
また、竹富島の北西部にはタキドゥングチ海中公園、南西部に
はシモビシ海中公園地区を擁しています。
NPOたきどぅんの使命は、竹富島の自然、文化遺産の管理
保護です。今回の公園管理団体の指定にあたっては、環境省
那覇自然環境事務所長の奥田直久氏より、現在私たちが活動して
いる内容こそ公園管理団体が行うことである。とお褒めのお言葉
をいただきました。
今後もこのお言葉に甘えずに、島の遺産管理保護、
そして自然に関する学習会や情報提供を行っていきたい
と考えています。
今後とも私たちの活動をお見守りください!
シカイト ミーハイユー
(た)
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第7回古謡の会
昨晩、NPOたきどぅん主催、竹富島民俗芸能保存会協力
による、トヨタ財団環境活動助成プログラム
「古謡にみる竹富島の生活環境」第7回古謡の会を開催しました!
島内各種団体の集まりと重なったため、参加者は13名と
少なかったものの、今回は「ユングトゥ」に挑戦です。
ユングトゥは祭祀や労働作業などでうたう歌とは異なり、
個人の思いを表現しており、メロディも抑揚も少ないため、
みんなで謡うのは大変難しいうたでもあります。
竹富島で有名なユングトゥは
「アーパー石ユングトゥ」
「みやまくむユングトゥ」
などが知られています。
今回は、「竹富ぬ一本竹ユングトゥ」を謡いました。
「竹富ぬ一本竹ユングトゥ」は昭和初期に詠まれたユングトゥ
で、言葉の韻をふみ、“よばー”という言葉を効果的に用いています。
なんといってもこのユングトゥの素晴らしい点は、歌詞にあります。
自らの半生を一本の竹にたとえ、風にもまれ、雨にたたかれながらも
一人前になって、子どもが増え、孫が生まれて家が栄えてとても幸せ
です。と謡っています。
人生の賛歌ともいえる「竹富ぬ一本竹ユングトゥ」は
仲筋村の有名な狂言人であった故東金城儀市翁がつくった
と伝わります。
~竹富ぬ一本竹ゆんぐとぅ~
1 ばんどぅ たきどぅんぬ なかだてぃぬ いっぷんたきよばー
(私が竹富(島)の、仲立(島)の一本竹です。)
2 いみさから くゆさから たんがまりしぶんよばー
(幼少の時から、幼い時から 独り生まれをしているよ)
3 かじにむまり あみにたたがり ぶんよばー
(風にもまれ、雨にたたかれているよ)
4 ならふどぅぬ たきふどぅぬ いでーき ぶんよばー
(自分ほどに 背丈ほどに なってきているよ)
5 ひとぅふしからよばー
(一節からね)
6 あつふぁーぬ まれたぼられぶんよばー
(初の子が 生まれなさっているよ)
7 ふたふしからよばー
(二節からね)
8 じなんふぁーぬ まれたぼられぶんよばー
(次男子が 生まれなさっているよ)
9 いくふしふしぐとぅによばー
(幾節節ごとにね)
10 まりさかりたぼうられ あんしんしぶんよばー
(生まれ栄えなさり 安心しているよ)
11 ふぁーぬたきふどぅぬ いでーきいよばー
(子供が背丈ほどになってきてね)
12 うやぬかたばしくり あんしんしぶんよばー
(親の形をつくり 安心しているよ)
13 しほう はっぽうからよばー
(四方 八方からね)
14 んまがぬ まれたぼうられ ぶんよばー
(孫が 生まれなさっているよ)
15 しまむちぬ ふんむちぬ まれきよばー
(島持ちが 村持ちが 生まれてきてね)
16 うりみりばがぬしゃ かりみりばんぞさーあんよばー
(それを見れば愛しい あれをみたら愛しくあるよ)
17 どぅぐぬ さにさんどぅよばー
(たいそうの 嬉しさにね)
18 うやふたーる てぃーばすなぎ なみだくぶしぶんよばー
(親ふたりは 手をつないで 涙をこぼしているよ)
19 しすんするてぃ うやきはんじょう
(子孫そろって 富裕繁盛です。)
「竹富ぬ一本竹ユングトゥ」は、ゆがふ館のテードゥンコラム
にて聞くことができます。
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勇壮な舞台公演で観客魅了(八重山毎日新聞)
本日の八重山毎日新聞には、
6月28日に開催された
『竹富島の種子取祭玻座間村の芸能』公演の
記事が掲載されています。
公演は昼・夜と2回にわたって行われ、
国立劇場おきなわの自主公演は65%の入場者で成功と
されていますが、今回の公演は大勢のお客さまがお見えになり、
公演は大成功であったとのことです。
沖縄本島在住の竹富島ご出身の皆様や、舞踊研究所の師匠
クラスの皆さま、種子取祭に関心をお持ちの大勢の方々が、
竹富島玻座間村の芸能を堪能されていました。
(た)
竹富島の種子取祭・玻座間村の芸能
勇壮な舞台公演で観客魅了
国立劇場おきなわ主催の民俗芸能公演
「竹富島の種子取祭・玻座間村の芸能」が6月28日、同劇場で
開催された。昼夜2回の公演には、本島各地から大勢の観客が
詰めかけ、国の重要無形民俗文化財に指定された600年余の
伝統を誇る竹富島の種子取祭・玻座間村の芸能を舞台で観賞した。
公演は、第1部庭の芸能、第2部舞台の芸能、第3部世乞いを
玻座間民俗芸能保存会、あいのた会、いんのた会のメンバーが総勢
80人余が出演して繰り広げた。第1部では棒(三番棒、五番棒)
舞踊「ジッチュ」「真栄」「馬乗者」が力強く演じられ、観客の視線
をくぎ付けにした。
第2部は、狂言「ホンジャー」で開幕。舞踊「シーザブドゥイ」
「しきた盆」「八重山上り口説」狂言「鍛冶工」「世曳き」など
前12演目が次々と披露された。
第3部は舞台で世乞いを再現。「道歌」「巻歌」に続き、
「ガーリー」を踊ったあと、出演者が「道歌」を歌いながら退場し
フィナーレを飾った。観客からは、活力ある村踊りやユニークな狂言
など玻座間村の独特な芸能に盛大な拍手が送られた。公演の合間には
竹富島出身の狩俣恵一沖縄国際大学教授が、種子取祭の歴史など
公演演目を解説した。
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竹富島ゆがふ館5周年記念に関する記事
本日の八重山毎日新聞には、6月24日に開催された
竹富島ゆがふ館開館5周年記念イベントの記事が掲載されて
います。
国立劇場おきなわの芸能公演を28日に控え、開催出来るか
スタッフのなかで意見を交わした末、「民藝の島竹富島」らしく
手づくりの品々を発表する場としようということで昼間に開催
しました。
“手づくり”にこだわり、ワークショップを中心に据えた
『手づくりの庭』では、織物、民具、玩具、陶器のつくり手
を触発し、“民藝の島”らしさを醸し出していました。
(た)
ゆがふ館が5周年
記念市開く
環境省竹富島ビジターセンターゆがふ館が6月24日で開館
5周年を迎えた。先月末、NPO法人としては全国で2番目、
県内では初めての国立公園公園管理団体に指定された
「NPOたきどぅん」(上勢頭保理事長)は記念事業として、
織物事業協同組合、民具クラブ、焼き物などの島の手仕事の
展示即売会を同館前庭で開いた。
再び民藝の島といわれるように活動している人たちにはいい
発表の機会にになった。訪れる観光客は少なかったが、住民ら
がお互いの仕事を改めて見つめ直す場になった。
一方、映写室では所蔵のアーカイブビデオが上映され、島の
祭事や1974年の種子取祭、76年の東京国立劇場公演の模様
など貴重な映像が紹介された。
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