台風8号と民具づくり教室
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昨日、熱帯低気圧から発達した台風8号は、進路を
先島諸島方面へ向けています。
現在の竹富島は、どんよりとした雲が覆い、北や東
から吹く強い風が島を襲います。
皆さまから大変ご好評をいただいております
『素足で感じる竹富島』ツアーも、大変残念なことに
悪天候のため、途中で中止となりました。
本日の定期船は通常通りの運航ですが、台風8号の進路
状況をみると、明日は終日欠航になる恐れがあります。
こうした悪天候のなかですが、ゆがふ館では
第2回民具づくり教室が開催されています。
今回のテーマは「縄を綯う」です。
民具づくりの基本となる縄綯きを徹底的にマスターします。
最初のうちは戸惑っていた参加者も、最後はコツを掴んだ
様子でした。
次回は8月2日(土)、再び縄を綯う練習を行ったのち、
プツ(草履)づくりに入ります。
(ta)
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シュナイ (ブン)
豊年祭と長月祝い(ナーキヨイ)に六山の御嶽の
供物として用意するシュナイ。
(膳に並べると、呼称が“ブン”となります。)
シュナイの並べ方には各御嶽によって異なりますが、
今回は、花城御嶽のブンについてご説明しましょう。
シュナイは全部で九つ膳に並べます。
1.前列右側(子の方角)にはパパイヤの和えもの。
2.後列右側には長命草(寅の方角)の和えもの。
3.後列左側にはもやしの(午の方角)の和えもの。
4.前列左側にはカーナ(海草、申の方角)の和えもの。
5.中列中央には長命草を山盛りし、タコと豆腐や蒲鉾の切り身。
6.残りは、特に決まりはなく、通常は多く採れた食材を
盛り付けています。
上には白ゴマをかけています。
花城御嶽のジージョオン、阿佐伊屋での祈願
(ta)
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豊年祭 ~供物~
本日21日~22日まで、竹富島では豊年祭が行われます。
竹富島の豊年祭は、氏子が中心とになり豊年の御礼と祈願を行います。
“祭”といいましても、竹富島の豊年祭は極めて古いものですので、通常のお祭りとは違います。
ご覧いただくと本来の“祭”の意味を感じることができるかもしれません。
さて、豊年祭ではムチャネーとシュナイという供物を用意します。
その為、豊年祭前日は供物の準備に追われます。
[ムチャネー]餅米と粟を半突きにしたものに小豆を入れ丸くしたもの
[シュナイ]数種類の材料を味噌味で和えたもの
今回はシュナイの作り方を掲載します。
ただし、調味分量は目分量です。その作り手によっても味が違います。
よって実際に作りながら舌で覚えなければなりません。
因みに今回の味は白和えの様な甘めの味噌味でした。
また、にんにくが入りますので、香りと辛味が程良く効いています。
では、材料です。
通常の食卓でも活用できますので、ぜひ作ってみてください。
材料
【具材】
・もやし・・・若返りの祈り
・スーナ(海藻)・・・健康の祈り
・パパイヤ・・・子孫繁栄
・ティノリャ(秋ののぎし)・・・特に意味はないようです
・タプナ(長命草)・・・長寿の祈り
【合わせ種】
・合わせ味噌
・砂糖
・にんにく
・かつお節
・すりごま
【盛り付け材料】
・タコ
・かまぼこ
・揚げ豆腐
≪作り方≫
1.合わせ種をすべて合わせてベースを作る
2.そこに、下茹でした各具材を各々和える
3.盛り付けをする(小皿に九種類、供える方向も決まっています)
タコやカマボコや揚げ豆腐なども盛り付ける
残念ながら、最終の盛り付けされたシュナイの画像がまだありません。
入手できましたら是非ご覧いただきたいと思います。
作り方を非常に簡単に記載しましたが、材料も多種で量も多く大変な作業です。
供物の準備、御嶽の清掃など準備段階からすでに豊年祭は始まっているのだと実感しました。
撮影にご協力いただきました仲盛家の皆様有難うございました。
(KU)
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民具づくり教室と古謡の会
昨日は、NPOにとって充実した一日となりました。
午前中には喜宝院蒐集館にて第1回竹富島民具づくり教室
が開催され、夜にはまちなみ館において第3回古謡の会が
行われました。
伝統文化の継承を目的とした「民具づくり教室」
は、NPOにとっても初めての試みです。
それは、毎週土曜日の午前中に定期的に開催すること。
手わざの継承はスポットの事業ではなかなか身につきません。
毎週開催することにより、手に技を覚えてもらいます。
第1回目は座学と称し、参加者のかたに喜宝院蒐集館の
展示物を見学することにより、自分の作りたい民具のイメージ
を抱いてもらいます。さらに材料を見ることによりどのような
植物が民具になるのかを学習しました。
喜宝院蒐集館でのスナップです。
講師のかたがたと受講生の皆さんです。
故前盛佐輔氏制作のガイジルです。
藁を編み、さらにクージで藁を留めています。見事な手わざです。
喜宝院蒐集館の南に上勢頭亨翁が残された民具づくりのための
植物の数々をみんなで見学します。
参加された方々は、竹富小中学校生徒を含め20名。
来週からはゆがふ館に場所を移し、縄を編むところからスタートです。
さらに、夜8時30分からはまちなみ館において、
18名の参加により、第3回古謡の会が行われています。
豊年祭の目前ともあり、今回みんなで謡う唄は、
「豊年祭の道歌」を取り上げました。
今回、新たに教えていただいたのは、道歌の一番最後の
に謡われる●●御嶽にある六山の唄い方。
はざまうたき、なかしじぬうたき、くはむとうぬうたき、
くまばるぬうたき、はなぐしくぬうたき、
はりわかぬうたき と六山の御嶽を全員で唄いました。
竹富公民館執行部を経験された方なら唄うことが
できますが、執行部未経験の方々は初めて六山の唄い方を
覚えました。~はざまぬうたき~に慣れている参加者も、
戸惑いながらも、楽しく唄っていました。
(ta)
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こぼし子どもまつり
18日は竹富小中学校の終業式。
子どもたちにとっては楽しい夏休みです。
こぼし子ども育成会では、毎年子供たちの
夏休みによる事故を未然に防ぐため、
無事に子どもたちが夏休みを過ごすことができるように
神司を通じて竹富島の神々に祈願をします。
神司は先ずはニーランを祈願します。イビ(石)の前には
線香が焚かれています。
コンドイ浜での祈願です。学校長はじめこぼし子ども育成会の
方々も神司と一緒に祈願します。
台風7号の影響でコンドイ浜でのお楽しみ会は中止し、
学校で行われました。
体育館では子供たちがドッジボールに夢中です。
楽しいバーベキュー大会です。
父兄の方々は料理作りに勤しみます。
(ta)
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台風から一夜明けて
台風第7号は予測進路から外れ、去って行きました。
本日、石垣島からの定期便は次の通りです。
八重山観光フェリー 10時00分より通常運行
安栄観光 10時30分より通常運行
石垣島ドリーム観光 12時10分より通常運行
かりゆし館、ゆがふ館は開館しておりますので、
ご来島された際には是非お立ちよりください。
さて、昨日は私が来島して初めての台風でした。
この台風で痛感したことを綴ります。
さて、台風第7号の到来は私にとって人生初めての台風準備でした。
今まで、台風に伴い雨戸を打ち付けるなどの準備をしたことは一度もない生活を送っていました。
当然、台風準備の右も左もわからない私です。
しかし、気が付くと雨戸は打ち付つけられ、ブルーシートは敷かれ、万全の準備が整っていました。
そうです、これが「うつぐみ」の精神です。
この台風のおかげともいいましょうか、竹富島「うつぐみ」の精神を痛感した瞬間でした。
来島して以来、皆さんにお世話になっていますが、改めて一人ではないことを必至と感じる瞬間でした。
そこで、昨夜の強風のなか私は考えました。
「私には何ができるか」
正直、今の私には何もできません。
しかし、この「うつぐみ」の精神を直に感じることが唯一できることと言ってよいでしょう。
そして、この気持ちを忘れないよう、肝に銘じます。
(KU)
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台風7号接近中。
現在、竹富島には台風7号が接近しています。
石垣島との定期便は
八重山観光フェリーと安栄観光が竹富島発8:45、
石垣島ドリーム観光は竹富発9:00をもって欠航しております。
台風に伴い、かりゆし館とゆがふ館は閉館しております。
石垣島地方気象台によると、
台風7号の影響は今日の夕方頃が一番強いそうです。
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写真集『島の原風景を祝して』(八重山毎日新聞掲載記事)
16日の八重山毎日新聞には、竹富島ご出身の
島仲玲子さんによる、大塚勝久氏写真集『島の原風景』
発刊を祝う記事が掲載されています。
沖縄を代表する写真家でもある大塚勝久さんが写真と
して残したい『島の原風景』は、一方では、失われつつ
ある八重山の『島の原風景』なのでしょう。
写真の素晴らしさの側面に潜んでいる、八重山を襲う
開発の波があることを、ぜひ感じていただきたいと思います。
(ta)
写真集『島の原風景』を祝して
石垣市教育委員長 島仲玲子
大塚勝久先生、写真集第9号の発刊おめでとうございます。
この八重山をこよなく愛し続けて30余年、人生のなかでの
テーマ「自然・島の心・祭祀」を中心に、常に本物に迫り撮影
していらっしゃる先生の使命感、情熱、教育愛には敬意を表さ
ずにはいられません。自然を友とする様子、島の心の美しさの
味わい方、祈り等が具体的に撮影されているのが印象深いです。
今回も、7月1日楽しみに待っていてネとおっしゃった先生の
写真集を心待ちにしていました。今、この本を手に取って拝見
しています。なんと125枚の写真、自然とのかかわり方、自然
の神秘さ、自然の偉大さについて見事な描写力でつづられて
おります。四季折々の風物詩の見事さは安らぎを与え、ただただ
感動ばかりです。
120ページに及ぶ、色鮮やかな島の原風景、蒼穹に浮かぶ
雲の1つ1つは数分間の寿命とか。生まれては消え、消えては
生まれ、目まぐるしく形を変える風景を・・・夏は猛暑の中、
冬は寒風に耐えつつ感性を研ぎ澄まして、しっかりとした観察
力でシャッターを切る技の巧みさと、見事に切り取られた自然の
造形の巧まざる美に思わず感嘆の声をあげてしまいます。
世界有数のサンゴ礁に彩られた八重山の島々は、2007年
8月1日に西表石垣国立公園として命名されました。変化に富ん
だ海岸線、エメラルドの海原、紺碧の空、水牛にサトウキビ畑等
1点1点が最高の記録の写真集です。
自然は子供たちからの預かりものとして、きらめく自然の美し
さ、豊かさを子供たちの未来へ受け継ごうと念じながら、温故知新
の精神で編集されていることが伝わってきます。
今、環境教育が問われています。高水温などによるサンゴの白化
現象、オニヒトデの大量発生、土地改良などのによる赤土流失、
離島ブームによる乱開発等島の環境が大きく変わろうとしている
昨今、先生の写真集は時宜を得た教材になる本です。自然を愛し、
生命を尊び、美しいものに感動し、神秘さを感じ取る豊かな心を
養う貴重な教材になります。先生は小中高の各学校、図書館へ
寄贈されました。
自然と共に生きることが人間の生活を守ることになるということ
を改めて感じさせてくれる写真集です。末永く愛蔵したい、家宝と
しても価値ある本です。人生を豊に心楽しく暮らすための大自然を
友とする先生の信念、自然は人間にとって得がたい教師であると
写真を通して熱く語って下さる先生の言霊が胸を打ちます。
個展を全国で34回、米国で6回大好評のうちに開催され、
八重山諸島を中心に沖縄50島の原風景をくまなく取り続ける
大塚先生のますますのご活躍を祈念します。先生の熱いメッセージ
をしっかり受けとめ島の心を大切にいたします。
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『竹富島の声』
今回、みなさまにご案内するのは、
1971(昭和46)年、八重山地方を大干ばつが襲い、
さらに翌年の日本復帰を控え、通貨切替など
不安定な時代に発表された『竹富島の声』です。
この文書が発表された背景には、
本土資本による竹富島の土地買収が本格的に始まった
年でもあったのです。
【結局、島の土地約三分の一を本土資本に買い占め
られましたが、島の有志によってその土地は買い戻され、
本土資本による島の開発は阻止されました。】
精神的、物質的両面で大変苦しかったであろう先人たちは、
それでもなお島を守ろうと苦闘します。
今なお輝きを失わない『竹富島の声』には、
先人たちの島を愛する思いが文面に満ち溢れています。
そして、先人たちの思いは、今なお島で生き続けています。
(ta)
『竹富島の声』
自然とともに生きてきた美しい沖縄の面影。
竹富島は600年の歴史を抱いて、ひっそりと存在してきました。
清く静かな島のいぶきは不安定な現代世界の情勢のなかで、まことに
貴重なものだと、島を訪れる人びとはこもごもその印象を語ります。
島に住む私どもも故郷の良さを新たに知って、
いっそう仲むつまじく暮らしてきました。
ところが、本土復帰を前に、一部の不動産業者や本土観光資本、
その他の企業などがこれまで見捨てていた先島に目をつけ、巧妙
な手段で買収をはじめました。若者が島外にでた留守の島を、
資本をバックに安く買いしめて、あくどい利益をあげようと
しているのです。
あの人頭税の重圧に耐えて生き抜いた祖先が、
血と涙と汗で守り育ててきたこの心の島、コバルトブルーの海、
白くつづく海岸線が汚染される、整然とした白砂の道が
ゴミ捨て場となる、赤瓦の屋根の家々や茅葺の家々が、
俗悪な観光施設になるかと思うと、
わたくしどもはじっとしていられません。
先祖の尊いいのちの遺産をいまになって売ることはできない。
いまものこる民芸品の島、
民俗芸能に生きる島の誇りを僅かなお金のために
見失ってはならない。
金は一代、土地は末代です。
いったん奪われては、もうもとには戻れないのです。
外部資本の進出による観光開発は、島の諸施設を独占し、
島のただずまいを破壊し、島の人情を荒れさせてしまうでしょう。
みやげ物が売れたり、住民が従業員として雇用されたりする
とはいっても、それでは「自分の自主的な生活はできない」
ことになります。
どんな契約を結んだとしても、
結局は土地所有権の喪失と経済的な圧力のために
「自分の島が自分の島ではなくなり」ます。
住民の発言権が弱くなり、すべて「使う側」の意のままに、
島が変えられてゆくのです。
自然も人間も、企業のより大きな利潤追求のため
むざむざ使われる、都会的な娯楽施設が乱立して
子どもたちの清純さも傷つけられる、
住民同士の人間愛までも
が企業にあやつられてバラバラにさせられ人間らしさを失う、
ついにはバー、キャバレー、ボーリング場などがたって、
歴史と伝統の竹富島も狂態と汚染の島になるのではないかと、
心配で心配でたまりません。
このような悪条件に追い込まれて、島の住民がいま、
故郷を無くするか、生かすか。
はたまた、金か心かと真剣に考えています。
郷土竹富。生れ島竹富。心の島竹富。
いまこそ住民自身がたちあがって、
自分の心と自分の手で島を守り生かさねばなりません。
島がとりかえしのつかない姿になるのを、なんとしてでもふせぎ、
人間が人間らしく暮らせる島として、産業をたかめ、
生活向上をめざして努力したいのです。
このたび、やむにやまれぬ情熱をもつ島の住民が集って
「竹富島を生かす会」を発足させました。
互いに「頑張ろう」と励まし合っています。
しかし無念なことに、昨年未曾有の大かんばつと猛台風
に見舞われ、島民の生活はたいそう苦しいものとなっています。
さらに1ドル308円という円切りあげは、
ただでさえ乏しい経済をますますひどくいためつけられました。
わたくしどもも最善を尽くしますが、
どうか島の現状をお察しの上、「竹富島を生かす」運動にご協力下さい。
厚かましいお願いですが、
お気持いっぱいのお志を送っていただければ、
島を生かすエネルギーにさせていただきます。
どんなに力強いかもしれません。なにとぞ熱いお力ぞえを。
と心からお願い申し上げます。
竹富島を生かす会
代表発起人 …