『素足で感じる竹富島』ツアーの開催について
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今日の竹富島の天気は晴れ。気温24度、湿度60%
で過ごしやすい気候となっています。
島内をのんびりと過ごす方々にとってはとても
よい日となっています。
年末とは思えぬ天気のよさで、ご来島された方
にとってもとてもいい思い出になると思われます。
年末年始を迎えまして、
ご好評いただいている『素足で感じる竹富島』ツアーを
12月29日~1月3日までお休みさせていただきます。
今年は参加者1,000名も突破しました。
また、今後もスタッフ一同ますます
「目には見えない、手に触ることができない」
竹富島の素晴らしさを皆さんに伝えていきます。
シッカイト ミーハイユー
来年もよろしくお願い申し上げます。
(TA)
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八重山の針路と選択
本日の『八重山毎日新聞』「社説」欄に、
これまで連載されてきた「八重山の針路と選択」を
総括しています。
景観と観光について、
妻籠宿(長野県)、白川郷(岐阜県)の
町並み保存の契機、住民憲章の制定の経緯などに
触れながら、八重山の現状が論じられています。 (YI)
○妻籠宿・白川郷・軽井沢町に見るまちづくり
―そこまでしなければ―
『八重山毎日新聞』「社説」欄、2007.12.26
今年は八重山らしさを守るためにと風景づくり条例でゆれた1年だったともいえよう。条例制定や計画づくりをめぐる論議、制定後の実効性から来る高層マンション建設をめぐる告訴問題等々。そんな中で本紙記者の妻籠宿(長野県南木曽町)と白川郷(岐阜県白川村荻町)のレポートは、そこまでするのか、そこまでしなければ町は守れないのかというように、八重山のまちづくりにも大きなヒントになったのではないか。というより大いに役立てるべきだろう。年の瀬を迎えてこの2つの町・村と、避暑地で有名な長野県軽井沢町の例も含めて、あらためてまちづくりについて考えてみたい。
■「村を守れ」
妻籠町は江戸時代の古い宿場町の形態を残す宿場宿が全国初の重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)、つまり町並み保存地区に指定され、一方白川郷は山すそに広がる合掌造りの家屋群と水田地帯が日本の原風景をかもし出しているとして世界遺産に登録され、ともに現在は観光で大変なにぎわいを見せている。
しかしそこにいたるまでには、若者たちを中心にした地域住民の「村を守れ」という並々ならぬ苦労の連続の住民運動がある。妻籠宿は明治に入っての国道開通に加え山村ということで過疎が激しく進み、一方白川郷も電源開発によるダム建設に伴う集落の水没や集団離村などで村の解体と過疎が急速に進行し、ともに崩壊・消滅の危機に直面した。
そこで若者たちが「江戸時代の宿場町を復元し、あるいは合掌造りの家屋を保存し、地域振興に結びつけよう」とそれぞれ住民運動を展開。その運動が実を結んで妻籠は76年に全国初の伝建地区に指定され、竹富島は87年に町並み保存の伝建地区に指定された。
■厳しい規制とルール
この結果、妻籠は現在70万人、白川郷150万人、竹富島40万人の観光客が訪れ、過疎地域が一転、全国で最も注目される町・村となった。
いずれも「売らない・貸さない・壊さない」を基本にした住民憲章を制定。外部資本の浸入防止や風致の保全などでそれぞれ厳しいルールを課している。
特に妻籠は観光客に写真撮影されることを意識し、通りの建物は壁、公衆トイレ、防火水槽、各家のポストにいたるまですべて目に見えるものは色を統一。さらに電柱類は裏通りに移し派手な看板を控え、郵便配達員は飛脚のいでたち。そして現状変更行為は、家屋の改修はもとより山の木を切るのも届出が必要という、すべてが景観優先の厳しさだ。
そこには「古い町並み、景観あってこその今の活性化であり観光だ」という意識と「苦しかった過去を忘れず」という思いが地域の人々にある。
■無防備な八重山
言い換えれば、そこまでしなければ自然環境も、生活環境も、町並みも守れないということだろう。それに比べて八重山はどうだろう。開発は進み、本土資本や外資の進出も激しいが、そこには竹富島など一部を除いて「売らない・貸さない・壊さない」と、妻籠などが懸命になって守っている地域の理念もルールもなく、まさに無防備状態。そこで八重山の行政当局と地域公民館に求めたい。「そこまでしなければ」という妻籠などのようなルールづくりと提示を。
6月から施行された風景づくり条例も実効性が問われる状態に直面している。これに対し年間800万人の観光客にぎわう軽井沢町は、条例は制定せず「自然保護対策要綱」と「まちなみ宣言」で建物の大きさ、高さ、色、屋根の形などを制限しているが、佐藤雅義町長によると「これが軽井沢町の方針です。よろしく」と開発事業者に頼んで断られたことがない(高嶺善伸県議)という。
確かに行政と対立してまで開発する業者はそれほどいない。それだけに大浜市長も、吉原のマンション問題をはじめ開発行為に対し、直接事業者に要請するなど硬軟織り交ぜた対応をすべきだろう。
こうした中で現在、竹富島でもリゾート計画が静かにうごめいているという。憲章が守らなければこれまでの小さな島の長年の努力が無になりかねない。
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クリスマスイブの夜は
師走の三連休も終わり、いよいよ年の瀬を感じる
ようになりました。
こうしたなか、昨晩のクリスマス・イブは
皆さん楽しくお過ごしになりましたでしょうか。
サンタクロースの出身は極寒の北欧フィンランド。
竹富島のクリスマスもオーストラリアと同様に、
温暖な気候で迎えます。少々イメージが異なりますが、
サンタクロースを満面の笑みで迎える子ども達とっては、
地域、民族、思想を問わず何れにおいても同じであろう
と思います。
昨日、竹富島のユーンカイとクリスマスを「施し」という
点で共通しているというブログを掲載しましたが、
この記事の詳細が、12月24日付の『八重山毎日新聞』に
波照間永吉編『琉球の歴史と文化-おもろさうしの世界-』
の書評として掲載されています。
書評において、ユーンカイとクリスマスの共通点に関する
記述は勿論ありませんが、16-17世紀にかけて首里王府が編纂
した神歌集『おもろさうし』を、首里王府の王権守護、強化を
テーマとし、王府の論理で編纂された書物であると定義
しています。
また、『おもろさうし』の研究方法を八重山歌謡に
あてはめてみるという新たな視点がなされています。
「施し」という点から見ると、人類共通の概念という
とても壮大なストーリーとなりますが、私たちは、八重山
という地域を俯瞰していきたいと思います。
楽しいクリスマスをお過ごし下さい。
(TA)
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63年前の今日
63年前といえば1944年。
戦争の真っ只中でした。
この日、石垣島で、
竹富女子青年団による
慰問演芸会が催されました。
演目は「竹富すきた盆」「上り口説」
「竹富まみどーま」「仲筋ぬぬべやま」等。
この記録は『南島研究 第48号』(2007年)に収録の、
吉田久一「やえま・ふたとせ」(日記抄)によります。
吉田久一は、当時、八重山に駐屯した一兵士で、
敗戦で島を引き揚げるまで書いた、『八重山戦日記』は、
当時記された記録として貴重です。
演芸会については、
「警備の如き、感激が無く安逸に流れ易いものに、
かかる催しは救いである」と記しています。 (YI)
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本日の新聞から
本日の『八重山毎日新聞』から、
竹富島に関する話題を2つ。
ひとつは第4面「2007年沖縄本島郷友だより1年を振り返る」。
もうひとつは第10面「ソニー教育財団竹富小中に助成金交付」。
前者は、前新透氏の叙勲受章祝賀会が採りあげられています。(YI)
○「前新透氏の叙勲受章を祝福」
『八重山毎日新聞』2007.12.23
教育畑ひと筋に励み、2007年度春の叙勲で瑞宝双光章を受章した前新透さん(83)―竹富島出身―の教え子らが開いた祝賀会の様子が紙面を飾った。八重山経済人フォーラム(新本博司会長、会員35名)が「八重山観光の将来展望」をまとめ、石垣市などに提言するという記事が掲載された。八重農沖縄みずほ会の新会長に31期卒の浦崎猛さんが決まったことや、勤王流八重山舞踊保存会無錆之会(川井民枝会主)の教師免許に合格した小嶺妙子さんを紹介した。
○「ソニー教育財団竹富小中に助成金交付」
『八重山毎日新聞』2007.12.23
科学教育に対して助成するソニー教育財団のソニー子ども科学教育プログラムで、竹富小中学校が69校ある努力校の1校に選ばれ、助成金10万円とデジタルカメラ2台が贈られることになった。同校が同プログラムに入賞するのは9年連続。
同校は今回、「島のくらしから科学的な思考を育む」をテーマにした教育プログラムで応募した。
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NPOたきどぅん忘年会
18日、そば処竹乃子にて、
NPOたきどぅんの忘年会が開催されました。
理事の方々をはじめ、ゆがふ館・かりゆし館の
スタッフ25名にご出席いただきました。
1年の活動を振り返りながら、親睦を深めました。
なべ料理に舌鼓を打ち、ゲームをしたり、
自慢の喉を披露したり…。
大いに盛り上がりました。
プレゼントを受取る高那旅館の女将。このあと素晴らしい出来事が!
竹富島交通回数券争奪ジャンケン大会が繰りひろげられました。
また、フィリップモリス・ジャパン助成事業完了報告会や
これから取り組む、トヨタ環境活動助成についての、
報告もなされました。
「竹富島今昔かるた」を用いた
ビンゴゲーム(?)をしたことにより、
再びこのカルタの良さが浮上してきました。
では、その「竹富島今昔かるた」から少し紹介しましょう。
(た)「種子取祭 家族で作るイーヤチに蛸とピン」
(け)「健康茶 お年寄りが造る長命茶」
(と)「隣の島(石垣島)から水を運んだ干ばつの年」
(み)「みんなの心 かしくさやうつぐみどぅまさる」
カルタを詠む上勢頭芳徳…
石積みの呼吸
随筆家であり、こぼし文庫の創設者である、
岡部伊都子氏の著書に
『自然の象』(1980年・創元社)があります。
川西祐三郎氏の装画がしゃれていて、
思わず手にとりました。
岡部氏の著書ということで、
つい何か竹富島の記述があるのでは、
といった読み方をしてしまいます。
斜め読みをしていくと、
やはりありました。
「塀」という文章の末尾の部分。
「沖縄の民家をとりかこむ珊瑚礁石の低く分厚い石垣には、
風土のもつ力強い美しさがある。
同じ石垣でも、竹富島の石垣はよく整っていた。
石積みの呼吸に秀でた島の人々が、
“この塀に開けた入口は、人を幸福にする寸法だよ”
と言われたのが、なんともやさしい口調であった。」
備忘録としてここに記しておきます。 (YI)
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