『八重山毎日新聞』2007.07.05 掲載記事

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竹富島ふるさと探訪ツアー、うつぐみの心伝えよう(竹富通信員)  遠く離れてもふるさとの文化や歴史を学んできずなを強めるとともに、二世三世に竹富の「うつぐみの心」を伝えようと、第2回ふるさと探訪ツアーが6月30日と7月1日の両日行われた。  4年前の沖縄竹富郷友会で始まったことが今回再び実現した。東京、沖縄からの郷友ら70人は那覇から洋上学習をしながら石垣港着。石垣の郷友ら73人も合流して、昼前に竹富港に着くと、各種団体の役員らが「お帰りなさい」の横断幕を掲げてトンチャーマで出迎えた。港では、久しぶりに会う郷友同志抱き合って喜ぶ姿も見られた。  昼食後は花城・久間原村跡を阿佐伊孫良さんらの説明を聞きながら探索した。ジャングルみたいなやぶに覆われた500年前の先祖の居住地に分け入って、「よくもこんな石積みの集落をつくったものだ」という声が上がった。集落跡の3御嶽に参拝したあとは、まちなみ館で、竹富島由来の「安里屋ゆんた」「まさかい」「仲筋ぬヌベーマ」などを前本隆一さんが解説した。  夕方はコンドイ浜で、島の住民らも参加して、総勢350人の竹富人大会となった。  開会あいさつで上間穀実行委員長(公民館長)は「天の時、地の利、人の輪という言葉があるが、島の神様もそれを認めて、今それが実現した。住んでいるところは違っても子々孫々に「うつぐみの心」を伝えてほしい」と開会宣言した。  新盛勇・沖縄竹富郷友会長、富野芳江・東京竹富郷友会長、大山剛石垣竹富郷友会長の連帯のあいさつに続いて、竹富小中学校の児童生徒によるエイサーのオンパレード。また、各集落と郷友会が踊りを披露し合った。青年会が「満月太鼓ばやし」を演じるころに満月が上がるなど、絶妙な雰囲気で盛り上がった。  2日目は、本島からの参加者が子どもたちと一緒に玩具づくりと県内第1号の登録有形民俗文化財に指定された蒐集館の資料を見学して、昼の便で帰路についた。  島にとっても郷友会にとっても熱い24時間だったが、ふるさと探訪ツアーのプロデューサーを務めた狩俣恵一沖国大教授は「島に目を向けてと100万言を費やすよりもはるかに効果があった」と話していた。 …

ほうきの目を入れる習慣

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現在、竹富島の代名詞と云われるほどになった 毎朝行なわれる“白砂の道”の清掃 歴史を紐解くと、明治末期から大正時代にかけて 疫病の流行を防ぐため、清掃活動を徹底するために に始まったと伝えられています。 現在ではその習慣が残り、島の人たちの手で残されています。 …

村田先生ありがとうございました

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7月3日、第16回島立て学校でご講演いただいた、村田信夫先生より 竹富公民館とNPOたきどぅんに御寄付をいただきました。 誠にありがとうございました。 竹富島のために有意義に活用させていただきます。 …

第16回島立て学校

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7月3日に第16回島立て学校を竹富町の指定文化財である “旧与那国家住宅”にて開催いたしました。 今回の講師は文化財建造物修理主任技術者の村田信夫氏 村田氏は滋賀県出身。奈良や京都のみならず諸外国の建築物修 復に携わり、今回の旧与那国家住宅の修復において、総合責任者 を務められました。 今回のテーマは 「旧与那国家住宅フーヤ(主屋)に学ぶ」 現在の生活に重要なテーマである“エコロジー”を 旧与那国家住宅を通じて解説していただきました。 例えば:エコ・省エネ住宅 畳の下のタイフンター(竹を編み固定させ、畳を上に敷く) は通気性を高め、風通しを良くします。さらに瓦屋根は水を 吸収し、熱を放出する特性があるため、コンクリート屋根に 比べると格段に涼しい構造になっています。 例えば:リサイクル・循環型住宅 竹富島では材木を確保するには西表島まで船で行き、 伐採して運んでこなければなりませんでした。そのため、 古材を何度も活用します。 今回は、旧与那国家の柱に書かれている文字を通じて リサイクルについて解説してくれました。 参加者は島の先人が残してくれた“知恵”を村田氏の解説を通じて、 熱心に聞き入っていました。 …

『月刊情報やいま No.170』掲載記事

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NPOたきどぅんの理事のひとり、高那弘子氏が 『月刊情報やいま No.170』(2007年7月1日・南山舎)の22・23頁に、 「高那弘子の粘土人形 郷愁の沖縄」というタイトルで 紹介されています。 粘土人形を作り始めたきっかけや、 創作へのおもい、作品の背景などを語る 弘子氏の言葉からは、 島を誇る気持ちが伝わってきます。 …

第16回島だて学校のご案内

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○「旧与那国家住宅フーヤ(主屋)に学ぶ」村田信夫 大正2年に建てられた旧与那国家住宅フーヤ(竹富町指定文化財)は、 竹富島の伝統的な民家の形式、フーヤを中心にして、トーラ(炊事棟)、ジージョン、豚小屋をそのまま残し、昔の生活をうかがい知ることができます。 フーヤは、2003年から3年の年月をかけ、文化庁の補助事業で解体修復されました。また、屋敷を取り囲む石垣の修復は、NPOたきどぅんが国交省の助成を受けて行なわれました。 この修復では、建造物の継承のみならず、島の大工さんを中心に多くの島民が参加し、島の先輩から家を建てるために必要な技術を継承をすることもできた一大プロジェクトとなりました。 このような経緯で、2006年3月9日に落成した「旧与那国家住宅」を、 1、エコ・省エネ住宅 2、リサイクル・循環型住宅 3、うつぐみの心によってできた住宅 という切り口で、この度、修復事業の監督である村田信夫氏からお話を伺うことができます。 旧与那国家住宅に抱かれ、臨場感あふれるお話が聞けることでしょう。 皆様のご参加をお待ちしております! -…

『ふるさと探訪』ツアー(その2)

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石垣・沖縄・東京各竹富郷友会有志が参加した ~『ふるさと探訪』ツアー~ は心地よい余韻を残し終了いたしました。 この企画は沖縄竹富郷友会が企画し、3年前に第1回が開催され、2回目となります。 今回は東京竹富郷友会からも参加者が加わり、さらに石垣竹富郷友会有 志がコンドイビーチでの大交流会に合流し、さらに前回よりも規模が大きく なりました。 今回参加された方々は  石垣竹富郷友会 70余名(大交流会参加者)  沖縄竹富郷友会  83名   東京竹富郷友会  …

『八重山毎日新聞』2007.7.1 掲載記事

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台湾第1号の町並み保存地区澎湖県花宅集落から 竹富島の取り組み視察    (竹富通信員)  台湾で第1号の町並み保存地区となった澎湖県花宅聚落保存協会と古都保存再生文教基金会のメンバー14人が、16日から19日までの3泊4日の視察研修で竹富島を訪れた。 澎湖諸島は台湾海峡にあり100ほどの島からなる人口約9万人の県で、99年には県長自ら竹富島を視察に訪れている。 台湾は急激な経済成長の中で昔からの集落が失われるなどの弊害が出てきたので、日本の 町並み保存運動に学ぼうと、全国町並みゼミに毎年参加するほど熱心な団体もある。  来島した保存会の顔信雄会長と文教基金の研究生たちは、4日間みっちりと半日づつを保存地区の概況、民家の改修事例、観光関連施設、資料館、伝統産業などを視察し、その合間に「文化の保存における住民参加の意義」などの座談会を2回持つほどの熱の入れよう。明確なテーマを持つため、質問が相次ぎ、写真やビデオ、メモに記録していた。  花宅集落も竹富島も人口は約300人と同規模で、同じ亜熱帯の小島ということで視察先にあげたのだろうが、県文化局の紀麗美文化資産課長は自費参加するな意欲を見せた。  6月には国土交通省建築研究所が上海の大学建築科教授ら8人を連れて視察に訪れ、また4月には沖縄建築士協会の照屋寛公氏らが韓国チェジュ道建築士会15人を案内するなど、竹富島の町並みも国際的な評価を受けるようになってきた。 …

『八重山毎日新聞』2007.6.29 掲載記事

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竹富で海洋環境教室 ヘリ見学に目を輝かす(竹富通信員)  「海洋環境保全推進月間」の一環で25日、竹富小中学校体育館で、海洋環境教室が開かれた。石垣航空基地の川畑和人次長や職員、海上保安協会の女性部員5人が参加して開催した。  同教室では立岡飛行長が「みんなの海を美しく、夏の海遊びを楽しく」として講話、女性部の辻野ヒロ子さんが紙芝居「うみがめマーリンの大冒険」の読み聞かせを行い、児童たちは目を輝かせて見入っていた。  また中学生も参加してヘリ「ほしずな1号」の見学説明会もあり、急患輸送に活躍しているヘリとあって、子どもたちは興味津々。コックピットに乗せてもらい、着水事に自動的にふくらむフロートの仕組みなどにも関心を示していた。  その中で友利翼くん(小5)は、「自分はお母さんがこのヘリコプターで運ばれ、八重山病院で生まれた。それで名前は翼と付けたそうです。将来はかっこいい海上保安官になりたい」と感謝していた。 …

『八重山毎日新聞』2007.6.29 掲載記事

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竹富 環境省ビジターセンター 住民、観光客詰めかけ開館3周年を祝う(竹富通信員) 環境省ビジターセンターゆがふ館の開館3周年記念行事が23日夜、同館で開催された。  これはビジターセンター運営協議会の環境省とNPOたきどぅんの共催で、島民や観光客多数が参加した。  幕開けは最近各種の催しに引っ張りだこの婦人コーラス(島村公子代表)が、学校唱歌から沖縄民謡までの幅広いレパートリーの中から6曲を披露し、大きな拍手を受けていた。  その後はゆがふ館スタッフが館内を案内、シアターに移動した後は環境省の久保井喬自然保護官が「地球環境の悪化が指摘されて久しい。夏至の日から1週間は、午後8時から2時間は消灯して省エネに努めよう」と協力を求めた。  今年は竹富島の町並みが県で第1号の保存地区に選定されて20年の節目を迎える。このため20年前に製作された「竹富島の民家と集落」を映写、今も変わらない風景、この20年間に亡くなった人の顔が見えると住民は画面を指さし、懐かしがっていた。  このあと上勢頭芳徳蒐集館館長が「わかるかな?まちなみクイズ」と、竹富島にかかわる「24」というさまざまな数字を挙げて解説した。  会場には視察に訪れた日本民家再生リサイクル協会会員8人をはじめ観光客が参加して、短い夏の夜の2時間を楽しんでいた。 …