これって日本語だよね?の話

日本語(標準語)だと思っていた・・・。
竹富出身に限らず、石垣や沖縄本島から内地に行って生活した事のある人は、いくつかこんな経験をした事があるのではないでしょうか?

ひざまずき→竹富の人たちは畳に正座する時の座り方をこういうが、一般的に片方の足を立膝にして片方の膝を地につける事をそういうのだとか?保育所の頃から、「仏壇にとっとぅいする時はひざまずきしなさい」と教えられていた私たち。内地でひざまずきの話をすると話が噛み合わないことがありました。

ポーク→厳密には日本語という訳ではないけれど。私たちにとって「ポーク」と言えば、ポークランチョンミートの事。チューリップがいいのか?豚ちゃんマークがいいのか?スパムなんて高級すぎてみたことが無かった等、私たちのポークに対する思い入れは熱い。内地のレストランで「ポーク」の文字を発見し、あぁこんな都会でポークが食べられるなんて、と感動して注文するも、いわゆる豚肉の焼いたものが出てきてがっかりした…という経験をしたのは私だけでは無いはずです。

ピンクい→ピンク色の…という意味なのですが、「赤い」「青い」「黄色い」とはいうものの、「ピンクい」とは言わないそうですね。「あのピンクい服をきた…」といった会話をしようものなら、ふざけて言っているものと思われた。いやいやこちらは大真面目にピンクいと思っていたよ。

給油所→ガソリンスタンドっていうのが一般的らしいですね。この辺じゃ石垣島でも○○給油所の角を…という説明をしたり、○○給油所という交差点があったりするくらいメジャー。ガススタなんてかっこよく略している若者なんか見かけたことはありません。

服がせまい→服がきつい・小さい 試着室から「この服狭いさ~もう少し大きいサイズない?」と声がした。私的には当たり前でどこが間違がっているのかわからなかったが、試着室は「狭い」服は「きつい」や「小さい」らしいですね。

まるをまく→まるをする。つける。アンケートや答案用紙で丸印をする事がありますね。「これだと思うところにまるをまいてください。」は普通だと思っていた。だって…まるは丸く巻かれているではないか?まるは「まく」がしっくりくる。

言葉の違いや表現の違いで苦労をしたという話は、島の先輩方に聞くと面白い話がいろいろあります。
しかし、間違っている、標準語では無いといって消えてしまうのはなんだか寂しい気がします。
その土地のなまりや表現はなんだか懐かしく、温かみのあるもの。
これも島の文化のひとつなのかもしれません。
(NPOたきどぅん会報Vol.65 より)