ショーロを体験して

8月も半ば、お盆も過ぎ世間では通常業務に戻ろうとしています。
竹富島でも8月13日から15日までショーロ(お盆)です。
竹富島でのショーロは夜がメインです。
ですから、昼間はお盆の雰囲気はあまり感じることがありません。
 夕方、日が落ちていくにつれて集落の雰囲気が一気に変わります。
夜8時頃、各集会場からアンガマ(踊り手)が家々を回る3夜連続の
ショーロがスタートします。
アンガマを希望する家々を回り、
約1時間ほど踊りを仏様に奉納します。
このとき婦人たちの出で立ちは少々不思議です。
クバ笠の下に布をかぶり眼だけ出し顔を隠します。
ですから、お互いに知っている者同士でもこのときばかりは
誰なのか不明なことも多々あります。
なぜ、このような格好なのか。
それは、踊り手は”あの世の人”の設定なのだそうです。
ですから、顔を隠しこちらの人だとわかったら連れて行かれる
という話もあります。
実際、この格好は呼吸がしにくく大変暑いです。
しかも、ショーロの間はこの出で立ちで3時間ほど過ごします。
当然、終わった後は皆さん汗だくです。
しかし、3夜に渡るショーロを終える頃には、踊り手の中には達成感と
満足感が満ちているようです。
3日目のアンガマが終わったからといってショーロが終了
ではありません。家に帰えると即、ご先祖を送ります。
ウチカビを燃やし食事をします。
そして、翌早朝、スードーリを行います。
道を清掃し穴などを舗装するのです。なぜならば、
仏様が無事にあの世へ無事帰ってくれるように
道を掃き清めるのです。
そして、これで一通りのショーロが終了です。 
 アンガマもショーロ前から練習を重ね、アンガマを迎える家
も清掃や接待の準備を整えます。
また、アンガマを頼まない家でもたくさんの思いを持って
ショーロを過ごされます。
 今回、竹富島でショーロを迎えた私は自身のお盆を行っていない
ことになります。
15日の夜、ショーロの疲れを体で感じたとき、
自分の先祖に手を合わせたいと心底思いました。
(KU)

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