『八重山毎日新聞』2007.11.18掲載記事

竹富小中学校 食を通し、種子取祭学ぶ
「イーヤチ」作りを体験      (竹富通信員)
 竹富小中学校(石垣安志校長・児童生徒33人)は15日、「島の子集会」を開き、イーヤチ(飯初)づくりを行った。
 「島の文化・歴史・人々の生きる心・生きる力等を通して体験学習する」ことをねらいに、種子取祭の内容にふれる一環として、校庭で行った。
 シンメー鍋(大なべ)を使って薪で炊く本格的な作り方を野原義克さんや生盛大和さん、前本一さん、小底朝吉さんが指導した。
 薪集め、ドラム缶のかまど作り、お湯わかしから始まり、シンメー鍋二つに西表産のもち米と竹富産のアワを炊き、蒸らし、練って丸める行程を煙にむせながら体験。蒸らしで時間待ちの間は、ドラや太鼓で種子取祭のユークイ唄を歌い、気分を盛り上げた。
 作業を終えて宇根東杜君(中3)は、「煙たくて、練るときに力が入って疲れたが、正式なつくり方を学べて良かった。自分で作ったイーヤチは格別の味だった」と感想。
 石垣安志校長は「赴任して初めて種子取祭に参加したが、そのときに頂いたイーヤチがこんなにも多くの行程を経ていることに驚いた。独特な炊き方など、祭りに欠かせないイーヤチの正式な作り方を継承する良い機会だった」と話していた。

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