NPOたきどぅんは設立して10年を迎えました。

NPOたきどぅんは
平成
24(2012)1025日に創立10周年を迎えます。
昨今のめまぐるしい情勢の変化の中で
10周年を無事に迎えられますことを、
会員の皆様に感謝申し上げます。

この記念すべき時、
創設の理念を思い起こしながら、
未来に向かってまた一歩前へ進むために
歴史を振り返ってみたいと思います。

まず、
竹富島における文化遺産保全の歴史を振り返りますと、
昭和
52(1977)年、
重要無形民俗文化財に指定された種子取祭を支えるために、
平成
8(1996)年『全国竹富島文化協会』を創設しました。

昭和47年の祖国復帰以降の基盤産業の変化等により、
口頭での継承である祭事行事を、
生活様式が多様に変化してきた次の世代に伝えていくことは
一筋縄ではいかなくなっていました。
先達が残してきてくれたものを
私たちの世代に絶やすわけにはいかない、
その思いで「星砂の島文化講演会」活動を行ってきました。
これも昨年
15周年を迎えました。
昭和621987)年には
町並みが重要伝統的建造物群保存地区に選定され、
現在では
国から注目すべき文化遺産だとして指定・選定されたものが
9つになりました。
実はすでにその中に、
たきどぅんがこの
10年の活動の中で、
その復元に尽力したものもあります。
ここでたきどぅんの創設の理念を振り返ってみます。
 


NPOたきどぅん創設の理念

赤瓦の民家と石積み、ふくぎ並木と白砂の道、
民話、織物、民謡、芸能と祭り、
美しい町並みだと称賛の言葉を頂いている集落環境。
これら貴重な文化遺産は、
無意識に続けられてきた島人の生活の積み重ねが生み出し、
それを先達がズンブン(知恵)を尽くして残し、
継承してきてくれたものです。
私たちは、今、その研究と保全を意識的に行うために、
遺産管理型NPOたきどぅん(竹富島)をここに創設します。


次の世代にも、美しい風景と生活を
「うつぐみ」の精神(こころ)とともに伝えるために、
管理すべき遺産の研究を行い、
また、その保全と失われたものの復元を試みます。
私たちは、
島唯一の自治組織である竹富公民館の活動を援助・支援し、
『竹富島憲章』に則り、
島の未来を元気にするために島人の先頭に立って努力します。

竹富島を愛する様々な立場の人たちとともに尽力してきた結果、
島の主要産業である観光業は活性化し、
たきどぅんが指定管理者である
竹富島ゆがふ館(環境省ビジターセンター)の入場者は
平成
20(2008)11月には100万人を突破しました。
現在は、世界的不況の影響もあり減少しておりますが、
これを機会に「量から質への転換」を本気で目指し、

次の10年の目標を
「島ごとフィールドミュージアムの実現」
としたいと考えています。

次の世代に伝えるだけでなく、
来訪者にこの竹富島の誇るべき伝統文化を
みんなが説明できるように、
その心まで伝えることで
観光から交流へと舵を切りたいと思います。

「井戸を掘った人の恩を忘れない」
「島人すべてが学芸員」

を合言葉に、その先頭に立って精進し、
活動していきたいと思います。

まだまだ10歳、未熟な私達であります。
一緒に楽しく成長できるよう、
竹富島が宝の島になるよう、
今後とも会員の皆様の温かいご支援、
職員への叱咤激励、ご教示をよろしくお願い致します。

特定非営利活動法人たきどぅん 第二代理事長 上勢頭 保

 

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