種子取祭第2日目
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昨夜は無事にトゥルッキを終え、いよいよ祭祀期間に入りました。
種子取祭第2日目乙酉の今日、午後8時30分より、ゆがふ館にて、
恒例の「種子取祭教室」を開催します。
映像を鑑賞しながら、祭祀の日程や意味を理解し、
祭祀でうたわれる古謡を練習し、
みんなでうたえるようにすることが目的です。
大勢のご来館をお待ちしております。
さて、第2日目(乙酉)、第3日目(丙戌)、第4日目(丁亥)は、
主にタナドゥイの供物や料理の準備がなされます。
各家庭ではすでにピン(ニンニク)の用意も済み、
神饌であるイイヤチ(飯初)の餅米や粟の準備を始めます。
また、各集落の踊部・狂言部では、
奉納芸能の稽古と仕上げが着々と進められています。
竹富島では、タナドゥイでの芸能が
神をもてなすための大切な供物としてとらえられているのです。 (YI)
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種子取祭第1日目
竹富島のタナドゥイ(種子取祭)は、種子下ろしが祭事の主なテーマですが、豊穣祈願と多彩な芸能の結びつきが大きな特色だといえます。
その日程は、年中行事の節願いの己亥の日から数えて、49日目の戊子の日を種子取の祈願にあて、その前後10日間が祭祀の期間として意識されます。毎年、旧暦9・10月中にめぐりくる甲申の日から甲午の日までを祭祀の期間にあてています。この間祭祀は、いくつもの儀礼を経ながら、祭事の諸準備や芸能の稽古を含めて進行していきます。
特に7日目・8日目の奉納芸能の日は、2日間にわたって70余りの芸能が奉納され、島は華やぎます。
いよいよ今日10月17日、タナドゥイの第1日目を迎えます。
くわしくはこちらをごらんください。
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ミニ種子取祭
島にゆかりのある人は、種子取祭前になると、
気持ちが高揚し、居ても立ってもいられなくなるものです。
先日12日には、種子取祭に向けた、東京竹富郷友会の熱の入った
取り組みを紹介しました。
今朝の『八重山毎日新聞』には、
「竹富島のお年寄りらミニ種子取祭楽しむ」と銘打たれた記事が
掲載されています。
島の先輩方が一足先に「ミニ種子取祭」を行ったとのことです。
「竹富地区のボランティアグループ“ほほえみの会”(高那末子会長)と地域の高齢者が参加する昼食会がこのほど、竹富島コミュニティーセンターで開かれ、30人近くが参加した。
国指定の重要無形民俗文化財“種子取祭”を前に、種子取祭で奉納される古謡を取り入れた“ミニ種子取祭”を行い、一足先に種子取気分を味わった。
昼食後は、インフルエンザについての講話もあり、症状や治療方法などについても説明を受けた。」
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『八重山毎日新聞』2007.10.14
『八重山毎日新聞』連載の「八重山の針路と選択」の第52回に、
上勢頭芳徳氏がこれまで町並み保存にかかわってきた立場から
寄稿しています。
八重山の針路と選択(52)
第3部まちづくり11
上勢頭芳徳
この数年、石垣島の変ぼうは傍から見ても、目を覆うほどのものがあります。さすがにこれではと本紙でも特別取材班を設けて、51回の連載がありました。そのうちの10回を竹富島の紹介に当てられたのは、まさに石垣島の現状に対するアンチテーゼとしてのことでしょう。もちろん竹富島とて完全な楽園であるはずはありません。いつもいつも問題を抱えながらも、先人たちはそれを「うつぐみ」と知恵で克服してきました。
シマで生きるには「悪いさたを残したら先祖にも子孫にも申し訳ない」という気持ちが働いたからです。今も島の浮沈にかかわる大きな問題を抱えています。そしういったことを踏まえて、これまで町並み保存かかわってきた立場から、特集で指摘されたことへの補足を述べたいと思います。
きわめて辛口のの報道人だった故・友寄英正さんは「竹富島の町並み保存は沖縄の住民運動の中で、人頭税廃止運動に次ぐ成功例だ」と言ってくれました。
復帰前後に吹き荒れた企業や個人による土地買い占めに、「土地を売らない」という「竹富島憲章」を掲げて立ち向かい、撃退することができました。「土地を売らない」というように、住民の自立的な意思として近代的な土地所有のあり方を否定したのです。これは戦後民主主義を超えた新しいコモンズの思想の萌芽、と言われます。
土地を売るなんて、先祖に対しても子孫に対しても恥ずかしいことは出来ないという思いを明文化しただけなのに、今となってはそんなに大層なことだったのかという思いです。その精神を「町並み保存」という運動に移植し、独自のシマづくりを行ってきて、それが成功していると彼も評価したのでしょう。
赤瓦の家並み、白いサンゴ砂の道、黒いサンゴ石灰岩の石垣積み、なによりもそんな沖縄の原風景といえる集落の中で伝統的な祭り、手仕事が継承されていることが大事なのです。テーマパークや映画のセットではないのですから。
竹富島は国の指定・選定を8つも持っています。指定の年代順に述べますと、「国立公園」「種子取祭」「町並み保存」「伝統的産業品(ミンサー・上布)」「登録有形文化財(なごみの塔・西桟橋)」「登録有形民俗文化財(蒐集館)」「史跡(クースク盛)」というように。全国でも唯一で他に例がありません。こういったことが観光資源となって、今では人口360人ほどの島に、年間42万人もの観光客が訪れるようになりました。
特に町並みの美しさは他に比べようがなく
これを「絶対的観光資源」という人もいます。比べようがないということは、競争する必要がないのです。木造だからきちんと修理して、変更する所はもっと良くしていけば年代の重さが光り、先祖への感謝の心が芽生えます。
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『八重山毎日新聞』2007.10.14記事
種子取祭の時期は、星見石といった立石を用い、
天体の動きを観察して定めたり、
アラニシ(ミーニシともいう)という風や、
サシバの到来などの自然現象によって知ることができます。
これらの知らせと同時に、
島にまたうれしい知らせが届きました。
長年のまちなみ保存運動の取り組みとその成果が評価され、
このたび、竹富島まちなみ保存調整委員会が、
地域住宅計画推進協議会より、地域住宅計画賞を受賞しました。
このことについて、今朝の『八重山毎日新聞』に記事が
次のように掲載されています。
「竹富島まちなみ保存調整委員会(上勢頭同子委員長)は、住まいやまちづくりに関する優れた活動を表彰する地域住宅計画推進協議会の地域住宅計画賞を受賞した。
今月4日、富山市内で開かれた“地域住宅計画全国シンポジウム2007富山大会”(同協議会主催)で表彰式が行われた。
同委の上勢頭芳徳・元事務局長が12日午後、町役場で大盛武町長に受賞を報告し、“住民自らが地域を維持管理してきたことが評価されたと思う”と話した。」
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『八重山毎日新聞』2007.10.12記事
今朝の『八重山毎日新聞』には、タナドゥイ(種子取祭)をひかえた、
東京竹富郷友会(富野芳江会長)の様子が、東京通信員の有田静人さんの
報告により、うかがうことができます。
今年は60人余りの奉納団を派遣するとのことで、
その取り組みに情熱を傾けていることが、
文面からひしひしと伝わってきます。
記事によると、23・24日の奉納芸能の日、郷友会のほか、郷土史研究家や
全国竹富島文化協会会員、独協大学の飯島ゼミ学生の皆様など、
大勢の来島がある見込み。 (YI)
今年も種子取祭へ奉納団
ー東京竹富郷友会が60人余ー
長い歴史を誇る竹富島の一大行事「種子取祭」(国の重要無形文化財)に、今年も大挙参加する、東京竹富郷友会(富野芳江会長)は、23、24の両日催されるタナドゥイ(種子取祭)に60人余の奉納団を派遣する。
派遣は、1975年にさかのぼる。過疎化が進み、最も力を要する幕舎張りや飯初(イイヤチ)作りなどの労働力を補って島の文化を学び、会活動に役立てようと企画したのが始まり、今回で32回目を迎える。
1日現在で郷友の参加申し込みは60人。そのほか全国竹富文化協会員や郷土史研究家ら20人が申し込んでいる。また種子取祭の全容を見聞したいという問い合わせも殺到。2日目の奉納芸能までに130人余が島を訪れる見込みだ。
その労働力は私たちに任せて―と名乗るのが島の文化研究に情熱を注ぐ独協大学国際教学部教授飯島一彦さん(52)の飯島ゼミの学生ら22人。一行は、20日に竹富島入り、男性は幕舎張りや飯初作り。女性は集落内の清掃手伝いなど労働力を提供するほか、祭りの全容を見聞する。
飯島教授は「500年も続く国の重要無形文化財を干ばつや台風などの自然災害、過酷な条件の中で守り、どう継承してきたか、島民の思いと労働力、役割そして“うつぐみの心”を肌で感じてくれれば…」。2度目参加の田辺彩乃さんは「島人が祭りにかけるエネルギーと情熱に触れることができればうれしい」と話す。
富野団長は22日の夜、玻座間村や仲筋村のトゥヌイムトゥ(家元)を表敬訪問するほか舞踊部を訪れ激励する。
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「前原基男写真展」と「種子取教室」のお知らせ
種子取祭の季節がやってきました。
島では現在、種子取祭を眼前にひかえ、その準備や奉納芸能の練習に余念がありません。
ゆがふ館では、10月1日より「てーどぅんシアター」において、「前原基男写真展」を開催中です。今回は、写真集『ふるさとへの想い 竹富島』の第7章「竹富島の種子取祭」からピックアップし、この時期にふさわしい展示内容になっています。
また、恒例の種子取祭教室を下記のとおり開催いたします。
内容は、種子取祭の映像を見ながら、その概要を理解し、種子取祭の第7日目の晩から夜通し行われるユークイ(世乞い、豊穣を乞い願う)でうたわれる、歌謡を練習します。
島人はもちろん、民宿のヘルパーの皆様、観光客の方々、大勢のご来場をお待ちしております。 (YI)
記
■ と き 10月18日(木) 午後8時30分から
■ ところ ゆがふ館てーどぅんシアター
■ 講 師 阿佐伊孫良氏
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今朝の『琉球新報』「落ち穂」欄に注目。
今朝の『琉球新報』「落ち穂」欄に、
福田由美子さんが「竹富島」というタイトルの
エッセイを寄せています。
竹富島のまちなみや、
竹富島で生まれた民謡「安里屋ユンタ」に触れながら、
竹富島を紹介しています。
福田さんは、
「今日も竹富島では三線の音色に合わせ、
水牛がのんびりと島を案内していることでしょう。
心なごむ島です。」と結んでいます。
民謡の主人公クヤマに自分を重ね、
島の歴史におもいを馳せた文章は、
ほのぼのとした気持ちになりました。
きっと読者も心なごんだことでしょう。
しかいと みーふぁいゆ。
(誠にありがとうございました。) (YI)
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