種子取祭第2日目
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昨夜は無事にトゥルッキを終え、いよいよ祭祀期間に入りました。
種子取祭第2日目乙酉の今日、午後8時30分より、ゆがふ館にて、
恒例の「種子取祭教室」を開催します。
映像を鑑賞しながら、祭祀の日程や意味を理解し、
祭祀でうたわれる古謡を練習し、
みんなでうたえるようにすることが目的です。
大勢のご来館をお待ちしております。
さて、第2日目(乙酉)、第3日目(丙戌)、第4日目(丁亥)は、
主にタナドゥイの供物や料理の準備がなされます。
各家庭ではすでにピン(ニンニク)の用意も済み、
神饌であるイイヤチ(飯初)の餅米や粟の準備を始めます。
また、各集落の踊部・狂言部では、
奉納芸能の稽古と仕上げが着々と進められています。
竹富島では、タナドゥイでの芸能が
神をもてなすための大切な供物としてとらえられているのです。 (YI)
…
真栄(マサカイ)
「真栄節」の主人公である、真栄は実在の人物であり、1701年、大山家の次男として生まれたと伝えられています。
1719年には、分家し小山家を建て小山家の祖となります。分家の際、大山家より国仲原の長山畠一筆を譲り受けますが、当時の人頭税では税を納めるどころか、食べるのもままなりません。
そこで、真栄は思案を巡らせ、一念発起竹富島を離れ、西表島仲間(現在の大富付近)へ渡り大原田の港口を開田し稲作に従事します。
当時は個人が自由に移住や転居ができない時代であり、かつ人頭税が生活に大きくのしかかっていました。
真栄は、税を納めるために荒地を開墾するなどの精神的・身体的に苦痛が伴うことを自らで選び行動しました。この行為から、真栄は島人から称えられ、「真栄節」として今日まで名が残されています。
「真栄節」
1 まりや たきどぅん
(竹富島に生れて)
すだてぃや なかまぬ まさかい
(西表島仲間村で 生活した 真栄)
ウヤキ ヨーヌ 世バ 直レ
(豊カナ 世ニ 直レ)
2 いなきゃぬゆい なぐぬ すみゃんどぅ
(何故 どうしたわけで)
なかま くいおたる
(仲間村に 移住されたのですか)
ウヤキ ヨーヌ 世バ 直レ
(豊カナ 世ニ 直レ)
3 うはらだぬ みなぐちぬ
(大原の田 水口の田が)
ゆやんどぅ
(欲しくて 移住しました)
ウヤキ ヨーヌ 世バ 直レ
(豊カナ 世ニ 直レ)
4 むちぐみぬ しるぐみぬ
(餅米が 白米が)
うり ふしゃんどぅ
(これが 欲しくて移住しました)
ウヤキ ヨーヌ 世バ 直レ
(豊カナ 世ニ 直レ)
● 上勢頭 亨 著/『竹富島誌…