時代の証言者

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今朝の『琉球新報』「金口木舌」欄に、 島の先輩である、琉球大学名誉教授、 西里喜行氏の高校一年生のころの話がありました。 西里氏は、政治家の瀬長亀次郎氏が、 1956年4月に刑務所から出所した際の 「出獄歓迎大会」の演説において、 6000人もの大衆の前列で それを聴いていたとのこと。 その内容について 「米軍統治の暗い時代に差し込む 一条の希望の光のような強烈な印象」を受けた、 と証言しています。 西里氏と高校の同期生である、 「美ら島沖縄大使」の重田辰弥氏は、 「西里氏は八重山・竹富島の出身、 官費で京大史学科に進んだ苦学徒。 実は私の高校の同期。 軽佻浮薄な私とは違い 妥協を排する孤高の勉強家だった」 とWebサイトで西里氏を紹介しています。 これらのエピソードから、 高校時代から、すでに意識の高かった、 西里氏の姿を思わずにいられません。 …

夏の竹富東港にて

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年間40万人の観光客が訪れる竹富島。   しかし、夕方になると、島はゆっくりとした時間 を取り戻します。 暑さも落ち着く18時から日没(20時頃)までは、 島の人とっては憩いの時間です。 ジョギング・サイクリング・犬の散歩・港での釣りなど。 それぞれがのんびりした時間を過ごします。 …

『八重山毎日新聞』2007.07.15 掲載記事

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『八重山毎日新聞』1面で連載中の 「八重山の針路と選択」の第46回(第3部・まちづくり5)で、 竹富島の景観形成マニュアルについて、とりあげられています。 …

台風一過

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本日は台風4号の通過中につき定期船全便が欠航です。 そのため、かりゆし館は閉館、 ゆがふ館は午前9時より様子を見ながら開館することになりました。 今後、大型で非常に強い、台風は速い速度で北上する見込み。 十分な警戒を要します。 ところで、以前から「台風」を方言で何というのだろうと 気になっていました。 竹富村事務所の明治37年の記録(「村日記」)には、 月日につづいて、干支、天気、風向き、曜日が記されています。 そのなかでも、天気と風向きについての詳細な記述が際立っていますが、 台風に相当する言葉を見つけることができませんでした。 時期的に台風に相当する記事にも、「天候風波激烈ナリ」とあるばかり。 唯一、明治39年7月25日に「晩方ヨリ益風波烈ナリテ、 殆ト大風吹起ノ模様ナリキ」とあり、 解説者は「大風」を「台風」と意訳しています。 そこで、辻弘氏の『竹富島方言集』(1991年・八島印刷)をめくって、 台風に関する方言を拾ってみました。 すると、台風を「かじふき」といい、 また台風及び低気圧のことを「かじくん」、 台風対策のことを「かじんがい」、 台風時の海鳴りを「いんない」ということがわかりました。 面白いことに、台風のときに飛ぶツバメのことを 「かじくんぬすばたらー」というそうです。 ほかにも台風に関する方言があればご教示くださいませ。 …

ミーナライ・シキナライの会

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ミーナライ(見習い)・シキナライ(聞習い)しながら、 竹富島のことを学ぶ、有志の会「ミーナライ・シキナライの会」。 毎週火曜日に開催され、今年の6月でちょうど1年。 NPOたきどぅんの職員も積極的に参加しています。 テキストは「竹富島喜宝院蒐集館文書」(『竹富町史第10巻 資料編』、以下『町史』)。 『町史』に収録されている「村日記」を、 仲間といっしょに1年かけて読破しました。 現在は「間切島会ニ関スル書類」(これも『町史』に収録)を 読んでいるところです。 これは、明治時代の竹富島にあった竹富村事務所と八重山島庁・ 間切役場との往復文書のつづりが主なるもので、 諸事全般にわたる内容は、当時の生活を伝えるうえで、 貴重な資料です。 これまで読んできた「村日記」や、当時の新聞資料などと つきあわせながらみていくと、 意外な事実が浮き上がってきたりすることもあります。 事実は小説より奇なり! 7月10日の出席者は8名。 会が始まるまでに、話がはずみ、結局 読んだのは通し番号41、42の書類のみ。 しかし、ユンタクのなかにも学ぶことが多く、 それがミーナライ・シキナライの会の醍醐味にもなっています。 みなさんのご参加もお待ちしております。 …

『八重山毎日新聞』2007.07.08 掲載記事

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毎週日曜日、『八重山毎日新聞』の第一面に連載中の 「八重山の針路と選択」は、変わりゆく八重山の自然・文化・暮らしに、 取材班がスポットをあてたもので、7月8日で45回を重ね、 現在の八重山を考えるときの話題を提供しています。 第3部の「まちづくり」に入ってからは、まちづくりの先進地として、 毎回竹富島がとりあげられ、現状と課題をレポートしています。 第45回(第3部・まちづくり(4)、7月8日掲載)には、 「家屋は『赤瓦、茶色の板壁』が基準」「保存物件の修理・復元」 「建材の確保」「職人の後継者育成」 「昔ながらの建物保存に費用や建材などで課題も」などの 見出しを拾うことができます。 …

キオビエダシャクの交尾

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キオビエダシャク チョウ目 シャクガ科 幼虫がイヌマキの葉を食べるため害虫とされています。 九州南部から台湾にかけて分布しており、成虫は花に集まり 吸蜜します。一般的には昼間に活動するそうですが、夜間の 交尾行動を撮影しました。 …

新交通システム導入に向けての交通実験 (夏季)

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今年2月に実施をした『交通システム実験』を、 竹富島交通のご協力を受け、7月10日(火)に再度行ないます。 この実験の目的は、現在利用されている巡回バスを集落内 に入れず、集落外を周回する環状線(がんじゅ道)上にて運行 することにより、集落内の白砂の道を保護し、景観を保全するものです。   現在、島内には  56台の乗用車  75台の貨物車  23台のマイクロバス (2007年5月 竹富公民館調べ) が登録されています。 自家用車は原則的に最寄りのがんじゅ道を利用するよう 取り決められていますが、観光バス並びに巡回バスおいては 取り決めの対象外となってしまい、ある程度の規制が必要では との議論がなされてきました。 今回も冬期と同様(2月25日ブログをご参照下さい。)に実験の 対象者は観光客になりますが、結果によっては、現在の巡回バスと の併用も含めて検討されるのではないでしょうか。   明日“てぇどぅん かりゆし館”にて『実験中』の看板を ご覧になりましたら、是非ご協力をお願いいたします! …

懇親会は星空の下で

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今回、「インタビュー訪問」で来島されたのは、  ・「NPOひろしまね」の理事長 安藤周治氏  ・ フィリップモリスジャパン 水越 徹氏  ・「NPO市民社会創造ファンド」 坂本憲治氏 の御三方。 是非みなさんに竹富島の星空を楽しんでいただきたく、 夕食後、アサイヤ(阿佐伊屋)にお招きし、 NPOたきどぅんの理事・職員との懇親会を開きました。 庭に設けた食卓にはずらりと島の料理が並びました。 そのなかには種子取祭で出される 例のイーヤチ、ニンニク、タコの3点セットもあり、 種子取祭への関心を誘っていました。 星空の下、島料理に舌鼓を打ち、…

収穫の季節!

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八重山地域では粟の収穫を終え、 これから稲の収穫時季を迎えます。 旧暦6月になると各地で豊年祭がありますが、 竹富島では7月27日がオンプイ(御嶽で行われる豊年祭)、 28日がトゥヌイプイ(トゥヌイムトゥで行われる豊年祭)の 日程で執り行われます。 さて、フィリップモリスジャパン(以下、PMJ)から助成を受けて 展開中の事業「『どぅゆくい観光』による文化遺産の掘り起こし」も、 助成期間の終了に向けてラストスパート。 いよいよ収穫の時季を迎えようとしています。 それに先立って、7月6日の午後、PMJから3名の方が 「インタビュー訪問」で来島されました。 これは「これまでの活動全体をより深く理解し」、 「今後の展開予定の確認」をするための訪問です。 これまでの活動実績(収穫物)として、 わたしたちは次の6つの項目を立て、 その内容について具体的に報告しました。   ・「素足で感じる竹富島」ツアーの定着と参加者の増加   ・新ツアープログラムの企画・試行   ・ガイド養成講座「島立て学校」の企画・運営   ・空き屋敷の整備と活用   ・新たきどぅんマップの作成   ・新交通システム導入に伴う交通実験 これらの項目はそれぞれが独立したものでなく、 相互に関連しながら、島づくりに大きく波及したことが確認できました。 助成期間の終了後には、あらためて収穫祭ができるよう、 事業の追い上げに努める次第です。 …