4/27付琉球新報朝刊ならびに八重山毎日新聞

 先日お伝えした「地域観光振興事業(観光ルネッサンス)」の不当受給について、当団体の理事長が記者会見を行った記事が掲載されています。
 今後は理事会を開催して同問題について取り上げ、承認を得た後、提訴する旨の発表がありました。
(ta)


●琉球新報4月27日付朝刊
「総合事務局に責任」処分不当と提訴検討
 竹富町にある国の重要文化財「旧与那国家」周辺を整備する「観光ルネッサンス事業」で補助金の不正受給があったとして、国土交通省から銀行口座を差し押さえられたNPO法人たきどぅん(竹富町)の上勢頭保理事長らが、26日、那覇市内で会見し「沖縄総合事務局の指導を受けて事業に当たっており、処分は不当だ」と主張した。国交省に処分取り消しを求める行政訴訟を検討中という。
 上勢頭理事長は「『ボランティアも補助対象になる』と指導した総合事務局に責任はないのか。国交省の同事業にかんする『手引き』には『現物提供分を金額に換算して計上できる』とある。会計検査院と国交省にボランティアの定義を示すよう求めたが、応答がない」などと述べた。
 同法人は3月に国交省から補助金の一部返還命令を受け、4月4日に異議を申し立てたが、17日に棄却された。国交省は24日に徴収手続きに入り同法人の口座を差し押さえた。同法人は今後、理事会の決定を経て早期に行政訴訟を那覇地裁に提起する方針。
 代理人の金城睦弁護士は「総合事務局は『手引き』の解釈を誤って指導し、会計検査院の指摘を受けたからと、責任を取らずに民間側に返還を命じている。でたらめだ」と批判した。
 会計検査院は昨年11月、同事業でボランティアで実施された石積み作業について「(『手引き』では)ボランティアから無償で提供された分を補助対象経費に計上する処理は許容されていない」として、事業費1795万円のうち1499万円を不当な事業費と指摘。同法人に補助分の481万円の返還を命じた。
 一方で同院は沖縄総合事務局に対しても「指導は必ずしも適切であったとは言い難い」と指摘した。
●八重山毎日新聞4月27日付
 近く取り消し求め提訴
 国交省の補助金徴収手続き 
 たきどぅんの上勢頭氏
 【那覇】竹富島の特定非営利活動法人(NPO)「たきどぅん」(上勢頭保理事長)が旧与那国家修復などで補助金を不正に受給していたとされる問題で上勢頭理事長は26日、国交省の預金差し押さえなどの徴収手続きに対して、同手続きにの取り消しを求める考えを示した。
 近日中に同法人理事会を開催、承認を得た後、提訴する方針。たきどぅんでは、補助金交付決定の一部取り消し・返還命令に対する異議申し立てを行っていたが、今月17日に申し立てが棄却されたことから、行政訴訟を行う準備を進めていた。
 同問題は2005年の旧与那国家修復にあたって、同法人が国交省の観光ルネサンス補助制度を活用し、支払い実態のないボランティア作業分を工事代金の一部に組み入れて補助金を受給。国交省が補助金交付決定の一部取り消しと480万円の返還命令を行い、返還命令の支払期限が過ぎたことから、預金の差し押さえなどを含む徴収手続きを実施しているもの。
 26日午後、那覇市内の法律事務所で会見した上勢頭理事長は「沖縄総合事務局の指導のもとに、ボランティアが労働支援と認められるとして資料を作成し、国交省も認めていた。国交省と会計検査との間でボランティアに対する見解が違うようだが、われわれは指導に従っただけだ。不正受給というのであれば、指導した責任はどこにあるのか」と話し、補助金交付決定の一部取り消しと返還命令の取り消しを求めていく考えを示した。
 観光ルネッサンス補助制度(地域観光振興事業費補助金)概要では、補助率を対象経費の40%を上限とするとされており、その注釈で「現物提供分を金額換算して参入することも原則として可能」とされている。
 上勢頭理事長は同事務局から「現物提供分」にボランティアを組み入れることも可能とする指導が行われ、補助を受けるための60%の同法人持ち出し分にボランティアの労働支援を金額換算して参入したと説明している。
 会見に同席した金城睦(ちかし)弁護士は「民間の自主的な活動を進めていく一方で、市民が村づくりを自主的にやろうとすることへの裏切りだ。当事者への裏切りだけでなく、地方に対する措置のあり方としても許せない」として県選出国会議員にも働きかける見解を示しており、同訴訟では同事務局からの指導の有無や「ボランティア」に対する定義が争点となりそう。