島外芸能公演の歩み

本日開催される「竹富島種子取祭の芸能」(浦添市てだこホール)は、
全国竹富島文化協会創立10周年を記念して開催されることに加えて、
沖縄本島で初めてのまとまった大きな芸能公演ということからも、
記念すべき公演と位置付けることができます。
この機会に、今回は島外で開かれた芸能公演を
簡単に簡単に振り返ってみたいと思います。
1977(昭和52)年5月17日、文部大臣によって「竹富島の種子取祭」は、
国の重要無形民俗文化財の第1号として指定を受けました。
その前年の6月には、玻座間村・仲筋村を合わせた70余名で、
芸能団を結成し、国立劇場での公演を成功させました。
この公演を契機にして、
芸能に対する演出や衣裳への関心が高まっていったといいます。
例えば、数多い演目の幕間の時間を短縮するために、
女の子が演題をめくってプログラムを進行させる方法は、
現行のタナドゥイ(種子取祭)でも生かされています。
これによってタナドゥイでも、間断なく芸能を奉納することができ、
好評を得ています。
全国竹富島文化協会の設立されたのが1996(平成8)年ですが、
これをきっかけにして再び国立劇場での公演が
待望されるようになってきました。
1998(平成10)年には玻座間村が九段会館(東京)での公演を遂げ、
その成功が大きな成果となり、
2001(平成13)年の仲筋村の国立劇場公演につながってきたのです。
伝統的な祭事のなかで奉納される芸能と同時に、
島外で開催される芸能公演の歴史をふりかえり、
その意味合いを確認し、位置付ける必要もあるかと思います。
参考文献○『芸能の原風景』(瑞木書房)
                               (YI)

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