日別アーカイブ: 2007/12/06

結い

『八重山毎日新聞』連載中の「八重山の針路と選択」。
本日は第62回。
4日にお知らせしましたように、ただ今「白川郷編」が展開中です。
今回のテーマは、合掌造りの屋根の修復について。
それには、昔ながらの「結い」の精神が受け継がれ、
地域住民が互いに労力を提供して、
合掌造りの伝統家屋を維持しているのです。
さて、その「結い」ですが、
沖縄でもたいへん親しみのある言葉です。
最近は、単に「一致協力」ということが強調されますが、
本来は賃金のともなわない労働交換といった、
経済活動と大きく関係しています。
『沖縄大百科事典』によると次のようにあります。
「生産力の水準が低く、労働力が賃金で評価されない段階では、
他所からの労働力の受入れにたいして労働力でをもって
返す方法がとられた。
この労働力のやりとりは、血縁・地縁で結ばれた
数戸の農家同士でおこなわれる。
一般的には共同的、相互扶助的なものとしてとらえられているが、
経営の分化が進んだ段階では経営規模の大きい農家に
有利に作用したという側面も見逃してはならない。
農村に資本主義経済が浸透し、
労働力が賃金で評価されるようになるとユイは崩壊していく。
沖縄ではサトウキビの刈取り、製糖、田植え、
刈取り作業を中心に耕起作業、家、墓の普請などのユイもあった。
現在各地ににみられるユイは、現金の生産をともなっている
場合が多い。
なかでも竹富町波照間島、国頭村奥のユイはよく知られている。」
白川郷荻町集落の自然環境を守る会
会長・三島敏樹氏によると、
現在「結い」には3つのレベルが認められ、
合掌の大きさなどの条件により、
その3つの「結い」を組み合わせながら、
バランスをとって合掌屋根の修復が行なわれるそうです。(YI)

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