竹富島民具づくり教室 西表島へ行く!

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 昨日は、7年ぶりの「平成21年度竹富町生涯学習フェスタ」が、 西表島大原の離島振興総合センターにて開催されました。  このイベントの講師として松竹昇助さんが招かれたこともあり、 “竹富島民具づくり教室”のメンバーは、日頃の成果を発表する 機会、さらには松竹昇助さん同様、物づくり教室の講師として 招かれた他の島人との出会いを求めて参加しました!  今回の民具づくり教室の目的は・・・  1 他の島のモノづくりを学ぶ  2 民具づくり教室の成果物を発表する  3 制作物の販売 西表島祖納集落からは、ニーブ制作時に大変お世話になった星公望さん。 今回はススキの箒、アダンを用いた玩具(カエル、金魚、熱帯魚、風車) を教えていただきました。 メンバーも時間を忘れて制作に取り組んでいました 波照間島からは内原勲さん。 クロツグを用いた帽子を教えていただきました。 松竹昇助さんも初めての帽子づくりにチャレンジです。 制作物の展示も大変ご好評いただきました。 ~ここがうちの島と同じだ~ ~うちの島はこの材料を使う~ など様々な意見を聞くことができました。 一方、舞台では竹富保育所の園児たちが竹富島のわらべ唄を会場の みなさんに披露していました。  今回のイベントで、竹富島からは大人30名・子どもたち17名の 大所帯での参加でした。  民具づくり教室メンバーは勿論のこと、みんなが大満足の 「竹富町生涯学習フェスタ」でした。 (ta) …

八重山古謡の新たな旅立ち(八重山毎日新聞1/23社説)

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 本日の八重山毎日新聞の社説は、 「八重山古謡の新たな旅立ち ―失われゆくユンタ、ジラバ、アヨー―」 と題し、八重山における古謡のあり方について 論ぜられています。 昔から謡い継がれてきた「うた」は、 先人や、身近に存在する大先輩方の生き様の証しでもあります。 ひとりの灯が消えるということは、ひとつの歴史の証言が 役割を終えるということです。 その灯が輝きを失う前に、後輩である私たちが受け継ぎ、 これらを子々孫々まで伝えていく必要があると考えます。 (ta) 八重山古謡の新たな旅立ち ―失われゆくユンタ、ジラバ、アヨー― 古謡は八重山人の心の発露  私たち八重山人の先達は、過酷な人頭税、毎年のように襲来する台風、 干ばつや明和の大津波のような大きな災害に耐え、それを乗り越えながら、 すぐれた文化遺産を今日に残してくれた。中でも、ユンタ、ジラバ、アヨー などおのずと心からわき出る歌によって、日々の悩み、苦しみ、喜びを 表現してきた。  我が国最南端の亜熱帯地域、450年にわたって独立国家であったこと、 独自の言語や音楽など、歴史的、文化的特性を有する沖縄の中にあっても、 八重山は個性豊かな文化をはぐくんできた。  ユンタ、ジラバ、アヨー、節歌など生活の隅々にわたって、 苦しいにつけ、楽しいにつけ、八重山の人々は口ずさみ、 美しい言葉を紡いできた。  流麗な旋律、悠然としたリズム、品格に満ちた歌言葉は、八重山の人々 が大切にはぐくんできた貴重な文化遺産であり、私たちが誇りに思って いることである。  明治以降、御冠船の流れをくんだ旧士族の手によって、沖縄芝居や雑踊 りが盛んにつくられ、琉球芸能が大衆化するが、くめどもつきない源泉と なったその多くが、八重山の節歌やユンタ、ジラバであった。鳩間節や 小浜節、とぅばらーま、しょんかね、安里屋ユンタなどが姿を変え、沖縄 の芸能文化に新鮮な息吹を吹き込んできたのである。そして、今日に至っ ても、琉球舞踊や沖縄芝居に八重山の楽曲が数多く使われている。 いつまでも歌い継いでいくために  しかしながら、歌を支えてきた生活のありさまが大きく変わり、日常的 に話されてきた八重山の島言葉は、一部の地域を除いて私たちの生活から 姿を消しつつあり、ユンタ、ジラバなどの古謡は、残念ながら目に見えて 失われている。言葉とともに、八重山文化を支えてきた大きな底流を流さ れるにまかせてしまっては、もう再現は不可能であろう。  一方で、失われつつある沖縄の文化を守り取り戻そう、という真摯な 動きも幾つかある。(財)沖縄県文化振興会が進めている「沖縄古謡保存 記録事業」は、生活に根ざして歌い継がれてきた貴重な古謡を正しく保存 継承し、次の世代へ引き継ぐことを目的として進められている。  私たちの先達が創造し残してくれた美しい歌の数々を後世に正しく伝え ことを目的に進められているこの事業は、県内を八重山、宮古、本島南部、 本島中部、本島北部の5地域に分け、各地に伝えられてきた古謡を収録 する、という趣旨で平成18年度から進められている。 「沖縄の古謡―八重山諸島編―」上巻が完成し、引き続いて八重山編の中巻、 下巻を編集中と聞く。また、来る3月13日に浦添市のてだこホールで、 沖縄の古謡コンサート「黒潮が繋ぐ島々の古謡」と題する沖縄県主催の文化 振興事業が計画されている。奄美諸島から沖縄本島、宮古、八重山を歌で つなごうという企画である。 八重山文化の源泉  八重山においても、昨年11月には、第15回「石垣市民俗芸能振興大会」 が開催され、各地の代表的な古謡が披露されるなど、県内の他の地域に比べ ると、比較的活発な取り組みが見られるものの、伝承者の高齢化、インター ネットや交通網など交通通信機関の急速な発展によって、生活レベル、 言語、人々の意識が急激に画一化されている今日、さらには保存継承を図る には、住民の皆さんと行政一丸となっての取り組みが不可欠であろう。  旋律の分かりやすさと深さ、鋭い観察から生まれる的確で直戴(ちょくさい)な表現、巧まざるユーモアが現在の私たちに語りかけてくれる古謡の 世界をいま一度見直すとともに、くめども尽きない八重山文化の源泉として 改めて見直したい。  2010年寅(とら)年を、八重山文化の新たな旅立ちの年にできるよう、我々地域住民、行政、マスコミも含めて、前向きで確固とした取り組みを期待したいものだ。 …

庭の日

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本日、「庭の日」開催いたしました。 大寒にもかかわらず温かく過ごしやすい天候となり、久々にお庭も使っての開催です。 そんなに多くの方がお見えにはなっていませんが、熱心にワークショップを楽しまれている方や、島野菜に興味をお持ちの方、島民と楽しくお話しされている方がいらっしゃいました。 そして「おはなし会」は、しらほサンゴ村のセンター長 上村さんが話し手となり“白保日曜市の成り立ちと、これから”をテーマにおはなしくださいました。 参加者にとってもこれから出展したいと思われている方もかなり刺激を受けたとおもいます。 私たちスタッフも刺激を受けました。 今度は、ぜひ白保の方ともセッションできればと思います。 参加者の皆様、ご来館くださいました皆様、そして上村さん、ありがとうございました! スタッフ一同 …

庭の日開催します!

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庭の日に関してのお知らせです! 八重山毎日新聞「誘い」に掲載されました内容に一部変更がございます。 要予約ワークショップの内容です。 下記の要領で行いますのでご確認ください。   詳 細  ~庭の日~ 日にち:1月20日(水) 時 間:午前10時~16時 場 所:ゆがふ館前庭(雨天時はゆがふ館内) 内 容:出展者による手仕事披露、ワークショップ(有料)など 要予約ワークショップ:サミのムッショー(午前一人、午後一人) 月桃の鍋敷き(午前二人) 問合せ:NPOたきどぅん☎0980-85-2488  ~おはなし会~ 上記庭の日にて。 時 間:午前11時~12時 テーマ:「白保日曜市の成り立ちと、これから」 はなし手:上村真仁さん(WWFサンゴ礁保護研究センター センター長) 入場無料です。 お天気に恵まれることを祈りつつ、皆様の参加をお待ちしております! …

「真っ赤なデイゴ」復活を (八重山毎日新聞 2010.1.17記事)

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1月17日付八重山毎日新聞には、 ~「真っ赤なデイゴ」復活を~ の見出しで、昨日実施したデイゴの調査 についての記事が掲載されています。 「竹富島のデイゴを救え!!実行委員会」(仮称) が今後どのような活動を展開するのか、 是非ともお見守りいただくと同時に、なにとぞ ご協力くださるよう、お願い申し上げます。 実行委員会の活動については、改めてブログにて ご報告いたします。 (ta) 「真っ赤なデイゴ」復活を 竹富島 ヒメコバチ一掃へ島をあげて取り組み 被害調査スタート  デイゴを枯らすデイゴヒメコバチの被害が島内で拡大していることから、 島民や郷友らが実行委員会をつくり、コバチの駆除に乗り出す。種子取祭 が行われる世持御嶽でもコバチによってデイゴが枯れたり、葉がこぶ状に 縮まる被害が出るなど、島内の被害は深刻。花もほとんど見られなくなり、 メンバーらは「真っ赤なデイゴを復活させたい」と意気込む。 16日には最初の調査が行なわれた。  島民や郷友、ボランティアを含め合せて約20人が10日夜、市内で会合を 開き、デイゴヒメコバチ駆除に取り組むことを確認。島内のデイゴをすべて 調査し、被害の状況を確認したうえで、市販の消毒薬で駆除を行う考え。 資金の確保が課題で、実行委発足後に広く協力を呼び掛けていくことになり そうだ。  調査は16日に初めて実施。週明けの18日以降に本格化させる。  デイゴヒメコバチの被害は八重山では2005年5月に初確認。その後、学校 や公園などの公共施設で、コバチの被害を受けたデイゴを切り倒さざるを 得なくなるケースが相次いでいる。海外では台湾やハワイ、シンガポール でも広がっている。  島在住の富本宏さん(60)の自宅前にあるデイゴは08年に花を付けず、 葉にこぶ状になって落ちるようになった。このため、富本さんは自費で 消毒薬を購入して処置し、去年は花を咲かせた。  富本さんは今回の取り組みについて「大賛成。島からコバチがいなく ならなければ、被害はなくならないが、個人で消毒を行うには負担が大 きいと話した。」    16日の調査は、竹富東港から集落向けに伸びる町道大枡線や世持御嶽で 実施。デイゴに1本ずつ番号を振り、幹の直径や樹高を確認したあと、 葉が繁茂している状況と、コバチの被害が見られる葉の割合を5段階で評価していった。 …

竹富島のデイゴを救え!!

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竹富島のデイゴの立ち枯れを憂う有志の方々が、 本日、竹富島内のデイゴの調査に訪れています。 デイゴは、数々の民謡に題材として取り上げられ、 沖縄県の花として県民に愛されて続けています。 しかし、現在ヒメコバチという虫による被害によって、 立ち枯れる光景が目につくようになり、沖縄県内では 大きな問題になっています。 竹富島でも立ち枯れた何本かのデイゴは伐採されており、 竹富島の集落へ至る道”ホーシ道”や世持御嶽広場に おいても悲惨なデイゴの姿が見られます。 私財を投げ打って薬剤を購入している方もいるものの、 島全体で駆除しなければヒメコバチを駆逐することはできず、 種子取祭の舞台となる世持御嶽やホーシ道、さらに蔵元跡 のデイゴは、竹富公民館では賄いきれないほどの費用がかかります。  本日調査した場所は 1.…

竹富島の風を送りたい~後編

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理想はというと、 こうです。 切手を貼れないこと(貼ってもはがれる可能性がある)が 一番の問題なんだろうな・・・。 切手をはがれないようにするためには ↓ 紙に貼るのが一番!! あっ! クバオウニに紙を貼ってみよう。 ということで作ってみました。 うーーーーん。 切手を貼るということに関しての問題は解決したけれど、 なんだか格好わるい。 ホチキスが嫌な感じだし、住所を書く時にガタガタして 多分うまく書けない。 あとから留めてもらうようにするか? ホチキスを貸し出して留めてもらうのか??? 何より、お客様が自分の好きなところへ持っていって いざ出そうとする時に必ずホッチキスがあるとは思えません。 ということで、この案はボツに。 切手がちゃんと貼れて、どこのポストからも出せて・・・ 尚且つ素敵な方法。 いっそのこと、形にはこだわらず、封筒に入れてしまうか・・・。 入れてみましたが・・・ つまらない・・・ 触れないからつまらないのか? 封筒にのぞき窓を開けてみました。 これはなかなか! 早速、郵便局へ~。 「これでは封筒が破れてしまいます。」 うーーーん。 安全に確実に届けるためには・・・。 さらに、さらに頭をひねります。 窓付きの封筒は! クバオウニを触ることはできないけれども、 窓から中が見えるし、安全で確実です。 ところが、窓付きの封筒にはさほど種類がなく 理想より小さい窓からは中身が見えなく・・・ 既製の封筒ではだめか・・・。 封筒作戦をあきらめかけた時、 本をパッケージするシール付きのビニールを スタッフが持ってきました! !!! 透明の封筒作戦! ポストカードのセットが心ないお客様によって開けられてしまうのを 防ぐために使っていたものでしたが、いまは他の方法にしたため 頻繁に使用しなくなったビニールたちでした。 しかし、クバオウニに対してパッケージのビニールが少し小さい・・・。 クバオウニは、もともと好きな大きさ、好きな形に切って 自分の使いやすいように作るものなので、 クバオウニにハサミを入れることに抵抗はありませんでした。 パッケージに入る大きさにカットして可愛くなったクバオウニ。 ビニールのパッケージにすっぽり収まったクバオウニ。 なかなか良い感じではありますが、このまま送ったのでは ちょっと面白みに欠けます。 ビニールの上には切手も貼れないので、なんらかの形で 宛名を記入するための紙の部分が必要です。 上から紙を貼ったのでは、折角透明にした意味がないので ビニールを挟み込む方法で、 切手を貼る場所と宛先を記入するスペースを確保し解決!! はやる思いで郵便局へ~。 これなら? 「破損の心配もないし、宛先もはっきりわかります。 切手もしっかり貼れているので、ポストに投函しても全く問題ありません!!」 そしてさらに、良い情報もいただきました。 「郵便局の窓口まで持ってきてくれたら、竹富島の風景印で出せます!」 やりました~~~。 小踊りして戻り、スタッフに宛名面をデザインしてもらいました。 誰もが、宛先の住所や氏名を間違うことなく記入できます。 また、「風を送る」というコンセプトなら 竹富島の「風」にまつわる話があるはず! その話を添えたいという意見もあり、 竹富島の風にまつわる話を調べることに・・・。 ゆがふ館にある資料で調べた話や、祖母から聞いた「風」にまつわる話から ピクアップしてクバオウニに添えることで、 より「竹富島の風」を感じてもらえる商品になったと思います。 「風」にまつわる話は、いくつか種類があるので 送る相手やそのときの気持ちにあわせて選ぶのも 楽しいのではないでしょうか? こうして、出来上がった“風の手紙”は、店頭に並びました。 お客様の反応はというと・・・ 「かわいーーー!」の一声をあげる人が多数。 ちっちゃいクバオウニが目をひくようです。 店頭でお預かりしてから郵便局へ持っていくことを了承して頂き、 赤瓦の町並みやミンサー帯の絵柄が入った 竹富島の風景印で送れるようになりました。 どこか遠くの町で“風の手紙”を受け取り、 送り主の想いと一緒に 竹富島の涼やかな「風」を感じる人が居るのだと思うと なんだか嬉しいですね。 竹富島から 大切な人に 竹富島の風を 届けてみませんか? …

新春プチ書初め大会

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あけましておめでとうございます。 2010年、年明けと共にかりゆし館では、 「プチ書初め大会」を実施しました! なにかと暗い話題が多かった2009年。 2010年は、きらきらと明るい希望に満ちた年になって欲しいと 願いを込め、かりゆし館に訪れた方々に、今年の抱負や希望を 書いていただきたいと思ったのです。 元日から、半紙と筆と墨を用意して自由に書いてもらおうと設置した ところ、予想を超える沢山の方が書初めをしてくださいました。 「合格!」「べんきょう!」など、子ども達の力強い字で書いてあるものや 「家庭円満」「夫婦仲良し」「店・発展!」など家庭のことを願う言葉。 80歳のおばあさんが書いた「迎春」の達筆ぶりにはびっくりです。 個人的な願いか?? 「結婚願望」「婚活宣言」「ENJOY」「健康」「貯金」「野球魂」などなど 今年かなえたい抱負を筆に込めての書もありました。 また嬉かったのは、竹富島に来られての感想や思いを書いてくださったもの。 「また来る!」「また来たい」「再訪の旅」「美しい島」「楽しい旅」 「青い海よ」「星の砂」など島を訪れたからこその書初めの言葉に とても嬉しくなりました。 さらには、島のおじぃやおばぁにならったのでしょうか? 「おーりとーり」(竹富の方言:いらっしゃい)や 「めんそーれ」(沖縄本島の方言:いらっしゃい)など、 覚えたての方言を書いてくださる方もいらっしゃいました。 2010年。 きらきらの希望に満ちた一年になること間違いなしだな~と パネルいっぱいになった書初めを見てるとそう思えてきます。 参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。 皆様がたてた「一年の計」。みごと実現できるといいですね! また今年も健康で、たくさんの笑顔に出会えることを、 かりゆし館にてお待ちしております。 …

新年、明けましておめでとうございます

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年明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願申し上げます。 昨年は、一昨年から引き続き トヨタ財団助成「古謡に見る竹富島の生活環境」 の活動ならびに、竹富島ゆがふ館を舞台とした 「竹富島民具づくり教室」 「手づくりの庭~庭の日~」 の非営利活動を展開してまいりました。 本年は、 「竹富島民具づくり教室」 「手づくりの庭~庭の日~」 を継続すると同時に、継続事業である インタープリター養成講座「島立て学校」 から得たノウハウを元に、 インタープリターガイドマニュアルの策定や、 古謡ならびに竹富島のガイドブックの制作に 取り組んでまいります。 本年も特定非営利活動法人たきどぅんの活動に ご支援ご賛同のほど、よろしくお願い申し上げます。 特定非営利活動法人たきどぅん 理…